秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

2015-01-01から1年間の記事一覧

深く考える

2015年という年は、私たち日本人にとって、後の時代に歴史の転換点の始まりとして記載される年となるだろう。 歴史の転換点はそのとき、その瞬間に始まるのではない。 病がある日突然発症するようにみえて、じつは、長い生活習慣や仕事のストレス、生活環境…

腰のマッサージから

毎年のことだが、この時期なると、良質の特番ドラマやドキュメンタリー、旧作の名画が登場してくる。数として、そう多くはないが、制作者たちの熱意や思いの込められたものもその中にはある。 私たちの世界は、テクノロジーの進展と不可分ではない。舞台にせ…

大人たちの背中

人になにか負担や犠牲を強いるとき、人の道理として、その負担や犠牲に見合うなにかを自らにも課すというのが、本来のあるべきことだ。 部下に無理難題ばかりを要求し、自らはなにひとつ手を汚さず、部下の仕事の進展のために、努力をしない上司は尊敬されな…

ありがとうございました。

支援する、される関係。支える、支えられる関係。与える、与えられる関係…。それは、互いの成長も、自立も、学習も生み出さない。 確かに、人が自分ひとりの力でできることなど、ほぼないといって等しい。この世に生をうけるときから、私たちは多くの人の支…

わたしの悲しみよ、酒になれ

11月8日。県の水産モニターに協力した。港区内の小学校4年生以上の小中学生20名、保護者20名を日帰りでいわき市小名浜市場へ無料招待するというものだ。 漁業がどのような放射線検査をしているか…それを知り、試験操業でND(放射能10md以下)のものが、い…

完勝も大勝もない

世の中を変える力、社会をよくするなにか…。それは、どこか遠くにあるのでも、深く、特別な知識や学習がなければ、やれないことなのではない。 まして、政治家や行政、政党、政権が実現してくれるものでもない。 世の中を変え、社会をよくする専門家などいや…

知らないことがおもしろい

フレームが変わる。ステージが変わる。最近では、フェーズが変わるという言い方をする。 あるとき、ある一瞬でそうなる場合もあれば、そろそろと、じわじわと、しかし、なにかがしかの予感、なにかサイファを感じつつ、やがて、そうなるという場合もある。 …

後へのパイプ

会社勤めというのを始めたとき、あれもこれもと仕事をやらされて、なんとかそれをこなしていると、ひとりの先輩からいわれたことがある。 なんでも器用にこなしていると、どんどん仕事を押し付けられるよ…。 確かに、仕事は時間とともに、膨大になっていった…

ウソの仮面

物があふれ、生活が豊かになることで生まれる不安がある。物がなく、糧をえられない、貧しさにつきまとう不安がある。 将来の安心をえるために、学歴やキャリアにこだわることで生まれる不安もある。社会的な評価や評価でえられる生活の安定を求めることで生…

人の迷惑顧みず

自分の好きなことを好きなようにやってきたのだから、いつそれができなくなったとしても、あなたは後悔なんてしないでしょ? 言葉通りではないが、ほぼ、似たようなことを何かの折に、冗談半分でいわれることがある。 人の迷惑顧みず…。というのは、私のため…

厚顔無恥

当事者も周囲も、調整役をリーダーだと思っている人が多い。 調整役や調整作業には、それなりの苦労や労力がいる。だが、それは、何かを生み出し、推進し、道を拓く人ではない。そうしたリーダーがいて、実現へ向けて影の役割を担う裏方が、調整役だ。 とこ…

判で捺す

ルールに縛られて、ルールを冒す。決まり事に羽交い絞めにされて、それで安心する。 組織や集団、公的な団体には、定款があり、コンプライアンスがあり、手続きのルールと決まり事がある。なにがしかの組織といったものは、そうしたものがないと確かに揺らぐ…

ひとつになろうとすること

「夜の窓明かりの向こうで、男女が抱擁し合う。だが、それは二人の意志や気持ちがひとつになったという証ではない」 サミュエル・ベケットの小説の一説にそんな文章があった。 人と人のつながりは、どうしようもなく希薄なものだ。いかにそこに、恋という感…

張り子の虎

忙しくなると、寂しくなる。そういう人は少なくないだろう。ただ仕事が忙しいというのではない。与えられた仕事ではなく、自ら創造し、取り組む、いわゆるプロジェクトのようなものだ。 それは、どんなに自分がやりたいことでも。たくさんの壁や困難があって…

整理と片付け

人には、いろいろなものを整理しなければいけないとき、物事に片をつけなくてはいけないときというのがある。 あきらめという言葉は、後ろ向きの言葉のように思われているが、あきらめの中には、冷静な目や内省、自分をみつめる沈着さもある。そして、周囲の…

すべっていた

先日、東京福島県人会の合同交流会で、青年たちの参加促進をテーマに、プレゼンターとして登壇させていただいた。 福島に限らない。私は、そう切り出した。 かつて盛況だった、高校同窓会、県人会、市町村の交流会といったものが、押しなべて、参加者の高齢…

別にいいじゃん

言葉が重さや深さを持たなくなってきた。 いまに始まったことではないが、言葉が心の表象であったり、人間の内面の深度や質量を持つのは、いまでは書き物の一部の世界でしかないのかもしれない。 言葉は言葉だけの世界、文字、文章、会話といった世界のもの…

偏狭な村人とfor the flag

民主主義はなにかと問われて、それに明確に答えられる人は、この国に、世界に、どれほどいるだろう。 あるいは、立憲主義とはなにかと問われて、それに確かに簡潔に答えられる人は、この国に、世界に、どれほどいるのだろう。 あるいは、憲法とはと問われて…

あるべき姿、あるべき形

あるべき姿、あるべき形、人々はそれを問い始めている。 今日、港区行政のある部署の方たちに、安保関連法案廃案声明についての説明と意見を伺いにいってきた。じつは、この2週間ほど、これに関する勉強会や対話の集いに参加し、異なる考えの人たちとも話し…

おかしな国、身勝手な世界

震災から4年半年の昨日。2001年の9.11から14年目の昨日。列島をスーパー豪雨が襲った。 西日本から東日本、とりわけ、津波被害や原発事故被害を受けた福島、宮城がさらなる被害に遭う猛威が襲った。 折しも、NHKがシリーズで放映している大災害特集で、気候…

可能性

わずかでも可能性があるのなら、それにかける…。今日はそんな言葉を久々聞いた。人にそう語ることあっても、人からそうした言葉を聞くことは少なくなった。新鮮だった。 わずかな可能性にかける…それは言葉では簡単だが、現実にやろうとすれば、そこに挑む人…

新しい男

人には、それぞれの年齢に応じた自分の街というものがある。 福岡では、大濠公園や舞鶴城、平和台球場、天神であり、志賀島の海や大宰府だった。上京すると、大学の近くがそれであり、そのころ住んでいた阿佐ヶ谷や近場の高円寺、中野の中央線沿線がそうだっ…

勘違い

勘違いというのは人の常だ。だが、人によって、勘違いに気づかない、勘違いを繰り返すという場合がある。 脳の機能実験でおもしろい検証がある。幼稚園児に日常の風景の間違い探しをさせると短時間でそれに気づくのに、大人にやられせるとまったく気づかない…

生きる道

じつは、先月からいま進めている作業のほかに、どうしたことか、安保法制に関する集いでパネリストや解説講演のようなことが増えている。 先々月、先月と続いてる忙しさは、今年取り組んでいる福島県の委託事業のこともあるのだが、そちらは、県内に協力団体…

始めに答えありき

始めに答えありき。物事を己の思うままにしたいとき、人はこれをやる。 確かに、何事かを実現しよう。ある目標にたどり着こう。そうしたときに、到達したい目標点はある。そのためには、その目標という答えがあり、目標へ到達するための道筋も答えとしてある…

すまじきものは宮仕え

すまじきものは宮仕えという言葉ある。 宮中に務めるのはなにかと決まり事やしきたりに縛られ、自由に仕事ができないので、できればやらないに越したことはない。 転じて、縛りの多い公的な職や会社勤めの大変さをたとえる表現になった。 確かに、貴人や社会…

言葉のマジック

人には裏腹な思いというものがある。 真実や事実がわかっていながら、そこから目をそむけ、それを語ることをためらい、隠された本質を違う言葉で語ることがある。 とても好意を寄せている異性がいながら、まるで関心がないかのようにふるまうこともあれば、…

状況を読め

状況を読め…。そう教えられたのは、子どもの頃からだ。役をやると、その言葉の意味が体験的にわかる。組織や集団における責任者、あるいは子どもや家族を持つと、それがわかる。 武道でも、集団スポーツでもそれが求められる。状況を読めない人というのは、…

見えない力

ある人のことを心に思い浮かべていると、その人と約束や連絡していたわけでもないのに、出会ってしまう。 なにか自分がつくりあげようとしているイベントや取り組み、あるいは仕事のプロジェクトといった、幾人かの人の力、役割を担うだれかの力が必要なとき…

まともな大人度

影響力のある人にもいろいろある。 社会的な地位、肩書、実績といったものによって、それを発揮する人がいる。リーダーや組織の長といった立場でそうする人もいる。 あるいは経済的優位性でそうする人もいるだろう。国政や行政のように許認可権を持つ、また…