秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧

すまじきものは宮仕え

すまじきものは宮仕えという言葉ある。 宮中に務めるのはなにかと決まり事やしきたりに縛られ、自由に仕事ができないので、できればやらないに越したことはない。 転じて、縛りの多い公的な職や会社勤めの大変さをたとえる表現になった。 確かに、貴人や社会…

言葉のマジック

人には裏腹な思いというものがある。 真実や事実がわかっていながら、そこから目をそむけ、それを語ることをためらい、隠された本質を違う言葉で語ることがある。 とても好意を寄せている異性がいながら、まるで関心がないかのようにふるまうこともあれば、…

状況を読め

状況を読め…。そう教えられたのは、子どもの頃からだ。役をやると、その言葉の意味が体験的にわかる。組織や集団における責任者、あるいは子どもや家族を持つと、それがわかる。 武道でも、集団スポーツでもそれが求められる。状況を読めない人というのは、…

見えない力

ある人のことを心に思い浮かべていると、その人と約束や連絡していたわけでもないのに、出会ってしまう。 なにか自分がつくりあげようとしているイベントや取り組み、あるいは仕事のプロジェクトといった、幾人かの人の力、役割を担うだれかの力が必要なとき…

まともな大人度

影響力のある人にもいろいろある。 社会的な地位、肩書、実績といったものによって、それを発揮する人がいる。リーダーや組織の長といった立場でそうする人もいる。 あるいは経済的優位性でそうする人もいるだろう。国政や行政のように許認可権を持つ、また…

彼女たちの目線

今年のお盆も、いつもの通り、福岡へ帰ることはなかった。 18歳か19歳あたりで、ふるさとを出た人は地方都市、首都圏に少なくないだろう。 学生時代くらいまでは帰省で節目に帰ることはあっても、社会に出ると仕事やそこでの人間関係で、帰省する機会が少な…

スティグマを越える

私たちは、似通っていながら、同一でない他者の違いに対して、非常に狭隘で排他的だ。 私たちが朝鮮半島、中国の人々に対して、寛容さを欠くのは、単に尖閣や竹島といった領土問題のこじれや戦後処理の問題だけではない。また、朝鮮半島や中国の人々が日本に…

言葉の投げ捨て

いまは地域によるが繁華街や街中でもタバコの吸い殻が眼につくほど落ちている場所というのは少なくなっている。 だが、ごみの不法投棄がそうであるように、だれかがタバコの吸い殻を捨て始めると誘われるように、そこにタバコの吸い殻が集まってくる。つまり…

つくられたもの

マクドナルドの経営が傾いたのは商品力の弱さ、時代のニーズ、消費者の動向の変化についていけなかった。それだけが理由だろうか…。 マクドナルドが隆盛を極めていたころから私は、マクドナルドが受け入れられる理由が全くわからなかった。 じつは、30代の頃…

責任

日清・日露の戦争に始まり、この国が戦争へと突き進む原動力となったものは、帝国主義者でもなければ、国粋主義者でも、保守反動でも、右翼でもない。 戦後になって、それまで徹底的に弾圧され、やっと社会に復帰できたが、まだ未熟な左翼と、かつて一億総玉…

サラエボの花

私が子供のころは、戦争の記憶や陰惨なその姿、極限まで追い詰められたときに人が狂気や憎悪、恐怖の中でどう変貌するか…それを日々の生活の中で親を含め、身近な大人たちから直接聞かされていた。 そうした話題に導く、戦争の残像と残証が日常のいたるとこ…

スーパー金持ちさん

世界の最富裕層、いわゆる超スーパー金持ちさんは、2016年の来年には、世界の資産の約5割近くを占有するとみられている。その人口比率はわずか1%だ。 世界の人口のわずか1%の人たちが、この地球にある資産・資源の半分を持つということは、いかようにも政…

稚拙ないじめ

自己責任という言葉は、新自由主義の市場主義経済が生んだ言葉だ。社会的、経済的勝者と敗者の差は、多様な要素が生んでいる。 だが、それを実に簡潔に、わかりやすく二分化し、敗者であることがすべて個の責任であると手際よく処理するために生まれた言葉だ…

あなたを忘れない

日本にいて、紛争地の悲惨を知ることはできても、それを実感することは難しい。それは、被災地の現実を被災当時の姿からみつめ続けていないと実感できないのと同じだ。 昨日、9.11のことを書いたが、ツインタワービルのなくなったグランドゼロだけではなく、…