秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

いまほど自由さが求められているときはない

原発事故の経過、被災地の状況、そこにある政権の対応のまずさや東電批判、さらには、その苦難の中で震災を乗り越えようとしている人々のヒューマンドキュメントの報道… その陰に隠れて、まとまった経済情報が途切れている。 製造業を中心に、大企業の系列関…

可能性を考えるのでなく

人は何事かをやろうとするとき、可能性を考える。 考えていないつもりでも、もしうまくいかなかったらどうしよう…という不安を抱えている。しかし、その不安というのは、できるかできないかの可能性に心が縛られているから感じることなのだ。 若いころ、ある…

知恵と流儀と作法

ひと月が過ぎて…やっと届いたスマートフォン。 当然ながら、読者諸君はわかっていると思うが、これはただのスマートフォンではない。いやいや。ドコモのXperia arcという超いま手に入れるのがレアなスマートフォンだからではないぞよ。 そう。諸君の中で勘の…

さりげない一歩

人は人に、社会に押し出される…。 自分のこれまでの歩みを振り返ると、つくづくそう思うことがある。 オレはもともと、自分が表現したいと思う作品がつくれれば、それで人生、十分満足な人間に過ぎない。 それが、舞台であれ、CMであれ、教育作品であれ、…

自分への問いがない

ある登録サイトに、こんな趣旨の書き込みがあった。原発事故被害に対して「福島県民がいまさら不満をいうのはおかしい…」 そこに、説諭するもの、やわらかく反論するもの、いい問題提起だと受けとめつつ、それは福島県民と限定できない、だれもがそうでは…と…

桶が笑う

「桶が笑う」という言葉がある。 社会の価値が多様化し、基軸となるものが不確かになると、社会の枠組みそのものを支えてる倫理や規範、社会秩序、それにも基づく法制度そのものを「たいしたことないじゃないか…」という、なんとはない感情が人々に広がって…

いつかわかるときがくるだろう…

報道カメラマンのUさんと知り合ったのは、企画した映画の取材だった。 映画の企画については、詳しく語れないが、重要な舞台になるのが、アフガニスタン。ご存じのように、タリバンによる自爆テロや宗派間の対立が依然続き、外国人の誘拐、身代金要求などま…

歌の次にくるもの

この数年前から「昭和」がブームだったことを覚えている人はいるだろうか。 火つけ役は、映画「Allways 三丁目の夕日」という人もいるが、実は、そのだいぶ前から、下町の駄菓子屋文化や路地裏文化が至る所に登場していた。 テレビドラマや映画では、昭和に…

見上げてごらん夜の星を

いまオレたちは、この世の無常と向き合わされている…。 太平洋戦争では、日本人だけで300万人以上がなくなった。家族、親族、友人、知人を失った人は、おそらく、その10倍。3000万人以上。しかも、都市部や工場地帯は米軍の空襲でほとんど壊滅状態。とりわけ…

私たちの望むものは…

情感や情緒だけで、政治や社会を変えることはできない。それは一瞬の花火にはなりえても、新しい政治、社会の仕組みをつくろうとするとき、場合によっては、心情を発露とした、狭隘な正義感や思い込みが目を曇らせるからだ。 現実のある断面をみて、それで世…

この国に住むあなたたちへ

いま、福島差別という悲しい言葉があちこちで聞かれるようになっている。 原発周辺から避難した人々が避難した地域で、とりあえずの生活参加をしようとしているが、子どもたちの転校先の学校で、地元の心ない子どもたちから、「移る」「こわい」「汚い」…と…

朝露の冷たさを越えて

昨夜はベティの送別会。 この再就職の難しい中、すぐに転職先が見つかったのが今年の初め。研修期間ともいえる三か月が過ぎて、突然の名古屋異動となった。震災の影響で異動が中旬になった。 話では、少なくとも2年は向こうでの勤務。本人にすれば、いろいろ…

朗読と見えざるが花なり

津野まさいさんの主宰する「えん」。その年に一度の朗読会へ。 鑑賞にくる方は、高齢者の方が圧倒的に多い。が、会場はいつも満席。毎回趣向をこらし、前半がお二人かゲストを入れた三人の朗読で、後半、津野さんの一人語り。 導入に作品をイメージする映像…

へタレと国民主権

昨夜の菅の首相演説。いろいろと批判もあるだろうが、久々、力強い菅を見た…と思ったのはオレだけだろうか。 基本、菅直人はへタレだ(笑)。オレの知り合いにいわせると東工大の学生の頃からそうだったらしい(笑)。 菅直人に一時期、人気があったのは、へタレ…

初めての問い

日本人は戦後65年。「問う」ということをしてこなかった…とオレは思う。 よく知られているように、敗戦後、その戦争責任を問うたのは、連合軍であったし、その責任の追及は、実に恣意性に満ちたものだった。つまり、占領下及び独立後にこの国が連合国側にと…

悪貨は良貨を駆使する

「悪貨は良貨を駆逐する」。中学校の公民か高等学校の政治経済で、この言葉を学んだと思う。 16世紀、イギリスの経済学者で、国王財政顧問トーマス・グレシャムが唱えた理論。いわゆるグレシャムの法則。 金の純度が高い貨幣とそうではない貨幣が流通すると…

どういう自由の主張ができるだろうか?

宮城県が建築基準法に基づいて、被災地域への建築認可を一時凍結した。復興を円滑、かつ迅速に進めるための特例措置。岩手県もこれに準ずる気配を見せている。 昨日、相対的な価値の林立の話にふれたが、この建築認可の凍結にも相対的な価値と同じ問題が根源…

見切りがいる。

箱根や東京近郊の観光地や温泉地が閑古鳥だとテレビが伝えている。 5月連休まで週末はいっぱいだった個人予約がキャンセルになる。被災地やその周辺企業の団体旅行が中止になる。そうした影響を受けているらしい。 計画停電の対策で、ロマンスカーやスカイラ…

信じる力

5月中旬以後、猛暑がくる。 計画停電はいまでも首都圏及びその周辺の企業や商店、飲食店に大きなダメージを与えている。それが夏の電力需要を考えると、より大きなダメージになる。1000万キロワットの電力が足りない。 政府は企業活動等の公益性の高いところ…

わからない…

世の中には生真面目だという人がいる。 FBの朝のシリーズに「といっているようなこの写真」を始めてから、ちょっとした人気シリーズになっている。前日のできごとや報道、自分の生活の中で感じたことを詩的な文章でコメントし、落ちに、Yahoo画像で公…

アナーキーな社会の到来

FBで原口一博衆議院議員と友だちつながりにしてもらった。 オレの本籍地、佐賀市が選挙区。偶然ながら、オレの姉は、いまあるブッティスト団体の仕事で佐賀教会の教会長をやっている。姉からは以前から、原口氏のことは話に聞いていた。 返信に、妹様です…

市民運動の旗

世の中のパラダイムが変わった…。そう感じている人は少なくない。しかし、それに気づいていない人も少なくない。 ひとつの大きな自然災害がきて、いろいろと不具合がでている。困窮している人もいる。まだ悲しみの中にいる人もいる。東京では初めて経験する…

市民運動とは柔軟なものだ

自分に固執し、自分の狭い実感や固定観念に縛られている人は、オレ回りに多くない。ほぼ、たいがい、話をすれば、とっぱわれるというのが普通だ。 まして、初対面でもなく、いろいろと別の案件で意志の齟齬がない人が、まるで突然のように固執や狭窄した考え…

わすかな力に支えられて

N通運のYさんは、いまFBでお笑い3人組をやっているTさんの紹介だった。 震災が起きてすぐ、大阪から支援物資を満載したトラックを出した。途中、東京の計画停電で道路は渋滞。ただでさえ、導線が開通していない中、被災地にある支社、営業所へ向けて車を…