秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

いつも遠くにある…

昨年の3月から8月…私は、福島県内を走り回っていた。 トヨタ財団の助成を受けてスタートした「Smart City FUKSHIMA MOVE」のデータ取材と告知、協力のためだ。その訪問先の多くは、2012年の「福島東北まつり」で出会った地元のみなさんたちや協働してくれた…

キンモクセイの心の執着

もう世の中は、年末の催事の準備や話題が出ている。 ご存じのように、ファッションでは、冬場に春物が出て、春には夏物、そして夏には秋冬。秋には冬、気の早いところは翌年の春の新作が出てくる。 私のように、いまを生きるのに精いっぱいの人には、想像で…

御嶽山とカッティングオペレーション

御嶽山の突然の噴火で、31名の登山客がなくなり、37名が重軽傷を負った。幸いにして、九死に一生をえた登山者は30名以上。その被害は100名以上に及ぶ。 知り合いや友人、親しい人がこの週末、山間部に行っていた人は、別に御嶽山でなかったとしても、どこか…

浜の母ちゃん飯

いつもいうことだが、なにか人を集め、催事をやるとき、そこには、明確な目的やねらい、あるいは、思いや願いといったものが必要だと私は考えている。 これは、私が仕事として、イベントプロデュースをやり、あるいは、販促のPVやCMをつくっていたからと…

未知数

状況を見ながら、付き合う相手やつながりを考えるという人たちがいる。 自分に利するか、利さないか…。それだけを基準に人と付き合う人というのがいる。 大小の違いはあっても、それは、人として当然の駆け引きだし、打算だろう。 だが、結果的に、それは寄…

湯布院の誇り

たとえば、湯布院。もとは、別府温泉の繁栄の陰に隠れたさびしい温泉町だった。 別府温泉は、他県や都市部から来る人にとっての遊興と歓楽の街づくりを高度成長期の勢いに乗って驀進した。だが、その男性中心の団体集客を中心とした誘客がやがて裏目に出る。…

見ないつながり

毎年、恒例のことこだが、この時期、青山霊園を抜けると、朝から線香の香りが漂う。 参拝の家族や親族の方の列とも幾度も出くわす。霊園内の駐車場には、いつもはいない、交通整理の係員が複数、制服姿で立っている。 お盆と春秋のお彼岸。その時期は、普段…

花に恥をかかせてはいけない

花屋さんには、こだわりがある。 若い頃はそれほど気にとめていなかったが、どのような花を贈るかは、その贈る人の人柄やセンスが読まれる。それを含めて花を選んで、造作してくれる花屋さんは意外に少ない。 30代の後半くらいから、ただ、花を贈ればよいの…

広げる力

年齢を重ねても世界が見えない人はいる。だが、若いからとって世界が見えているわけでもない。 年齢にかかわらず、人とのかかわり方、社会とのかかわり方、あるいは組織の運営の仕方といったものが苦手、あるいは、ずさんな人が増えている。つまり、世界が見…

大事な時間

大事な時間。それは与えられるものでもなければ、あるとき突然にやってくるものでもない。 つくりあげていくものだし、育てていくものだ。 なぜなら、大事な時間のほぼすべてが人とのかかわりの中でしかつくられない。つまり、大事な時間は時間の問題ではな…

都市の凋落

都市的なものというのは、現実は別にして、人々にとって魅力的に見える。 なぜか。それは灯りに満ち、人に溢れ、にぎわいと華やかさと、先進性と洗練がみなぎているからではない。 そこは、勝者の街だからだ。そこにいることは、ほぼ勝者として、いることだ…

契約の崩壊

スコットランドのグレートブリテン(連邦)からの独立が世界の関心を呼んでいる。 アイルランド、スコットランドは、本来、自治国ではなく、独立国家。イングランドの歴史的台頭によって、ある意味、属国化された国々だ。その歴史はイングランドに蹂躙され、…

現実への関与

華やかさというのは、人の気持を明るくする。陽気にする。元気にもするだろう。 にぎわいは、人の心をわくわくさせ、一瞬いろいろな苦しみや困難の現実を忘れさせるだろう。 だが、本当に人の気持を明るくさせ、陽気にさせ、元気にし、あるいは、人の心をわ…

脳の使い方

昨夜、NHKスペシャルで立花隆の「死ぬとき心はどうなるのか」をやっていた。 ジャーナリストとして立花隆に、個人的に関心はない。立花隆に限らないが、どこか、強引に持論に引き込もうとするジャーナリストの癖のようなものが好みではないからだ。 ロッ…

まず、笑うことだ

人が笑う姿、顔は気持ちがいい。 だが、繕った笑顔ややむなく見せる笑顔は決して気持ちいいものではない。 心の中にどのような悩みがあっても、やむなく笑顔を見せなくてはいけない場合であっても、その奥にある課題や苦労をとりあえず置いて、しっかり心か…

生活範囲

人の生活範囲というのは、じつはそう広くない。というより、時代推移とともに、狭くなっている。 いやいや、交通手段の高度化によって、それは広くなっているのではないかと反論する人もいるだろう。 だが、現実には、狭くなっている。 交通手段の高度化によ…

ルーツ

アレックス・ヘイリー原作の小説「Roots」という黒人の歴史と差別を描いたアメリカのテレビドラマが大ヒットしたことがある。 少年クンタ・キンテを祖とする、黒人三代に亙る奴隷の歴史を通じて、差別や苦難の人生の歩みだけではなく、自分たち黒人の原点へ…

気象と尊厳

気象は、重要なマーケティングアイテムだ。ということを知っている人はいまは少なくない。 先物取引市場においては、当然ながら、気象情報は大金を出してもえたい情報であり、それによって市場の損益も左右される。 しかし、その気象情報もいまでは、長期予…

美しい笑顔

心の安定を保つというのは難しい。この30年で、それはじつに難しくなっている。 私が独立して事務所を開設したとき、いつくかのプロジェクトに取り組もうとしていた中に、心の問題があった。当時、マスコミを含め、社会的な関心が高まっていたのだ。 大企業…

届けもの

人の救いや希望の灯といったものは、じつは大仰なものにあるのではない。 ちょっとした人の親切や何気ない、思いやりのある言葉…。希望や明日への期待が薄れていると、そうしたものがずしんと胸に響くことがある。 映画のモチーフなどでよく使われ、私も、よ…

感染

感染症が広がると、必ず、原因究明の過程で、なにかの権力の力や恣意が働いているのではないか…という疑念が起きる。 実際に、ネットにおけるヴィルス感染が仕掛けられるように、紛争地や内戦、あるいは政治的謀略として、実際に発症するヴィルスが使われる…

いい式だった

葬儀、結婚式といった、祭事に参加していて、いつも思うことがある。 「いいお式だったね…」という言葉があるように、祭事にも、心に残るものとさほど印象に残らないものとがあるということだ。 なにかの家族の式典というのは、必ず、そこにその家族の姿が投…

必要としているもの

人や地域の支援というのは、ただ支援すればいいわけではない。何を、どのように支援し、どういう形で自立へ導くのか、あるいは、自立の意欲を育てるのかが、問題なのだ。 やみくもに、なんでもかんでも支援すればいいのではなく、かつ、なんでもかんでも支援…

月のこと

人は、太陽のことは考える。だが、月のことはあまり考えない。 日々の暮らしや折々の歳時の中心に、かつて、私たち日本人及びアジア人は月を基本とした。 旧暦、新暦という言葉でそれはいまも私たちの生活の断面に生き続けている。だが、多くは、太陽のこと…

理性の外部化

人の記憶というのは、そもそも曖昧にできている。正確にいえば、意図して、脳が曖昧にしている。もっといえば、曖昧どころか、歪曲して記録するということもやる。 それがわかってるから、有史以来、人は理論を必要とした。理念や体系を求めた。 不確実性と…

少女たちの明日

今夜のNHKクローズアップ現代で、女子高校生のお散歩サービスにまつわる売買春の問題を取りあげていた。 最近、何につけ、踏み込みの足りないNHKだが、ここでも、どうしてこんなことをするの!? という、ありがちな道徳感、倫理観を前提とした疑問から…

白紙のページ

世の中には、だれもふれたくない仕事、やりたくない仕事というのがある。 牛や豚を解体する食肉センター、いわゆる屠場での仕事を進んでやりたいという人はいない。 あるいは、孤立死など死後時間の経った腐乱した遺体や遺体のあった部屋を片付ける仕事を選…

国をいとおしみ、育む力

消費財、生活用品の価格が急激に上昇している。だが、一部大企業をのぞいて、中小零細の賃金はそれに追いついていない。 非正規雇用は増大の一途だ。 批判をかわすために、雇用保険、社会保険に加入させ、形式だけ正社員雇用したようにみせかけ、じつは、賃…