秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

世の中を悪くする

道理が通らないのが世の中で、智に働けば角が立ち、情に掉させば流され、とかくに、この世は生きにくい…夏目漱石の昔から、そのように世の中はできている。 だから、頑なに道理をとおそうとしても、うまくいかず、道理や筋とかいった面倒なことにこだわるこ…

にぎわいはもういい

もう幾度となくいっていることをもう一度、いおう。 災害や事件、事故。予測できない不遇や不条理に巻き込まれたとき、いまやよく知られているようにトラウマができる。 災害や事件、事故といったものではなくても、両親の離婚、家族の死、離別、親しい人、…

世界を見る眼

社会を意識する…が希薄になり、経済を意識する…が過剰になっていくと社会的な病理が増える。増えると同時に、多様化する。 ゆえに、先進諸国の多くの人が経済至上主義ともいっていい生活意識の中にあり、多くの病理を抱えている。 いうまでもない。国内にお…

届く言葉

人になにかの思いを伝えるとき、自分の言動がどのくらいの人に、どう届いているかを実感するのは難しい。 悲観的な人は、どうせだれも自分の話なんか聞いてはくれない…そう思うかもしれない。あるいは、聞いてくれても、理解なんてしてないでしょ…と傷つかな…

私たちの活動

23日は、うちの団体初といってもいい、新年交流会ができた。 もちろん。これまでに団体のそうした集いは小規模でもやってきている。だが、今回のように、団体に参加している人間だけではなく、活動の中でご縁をえた人たち、昨年来から新しく協働をスタートさ…

風車に突き進む

たとえば、私がいわきを中心に、福島の抱えた課題や問題に取り組もうと思わせ、それをいまも続けていられるのは、物凄い社会的使命や大義名分があったからではない。 もちろん。被災の現実や福島が抱えた他の被災とはまったく異なる原発事故は、私を強く奮い…

本当の力

夜のとばりが降り、町がにぎわいだイルミネーションを寂しく点滅させる頃。 それまで日々の忙しさや慌ただしさに紛れていた、いろいろな思いが心を重くすることもある。 どんなに幸せな出来事やうれしい出来事があったとしても、心のどこかになにかがしかの…

どんな思いでみつめているだろう

テレビ報道でも、新聞報道でも、あるいはfbでも、日本人人質事件を許しがたい蛮行として伝えている。行為そのものは、その通りだ。異論はない。 だが、同時に、中東に関する歴史、現代史の理解がこれほどないのか…と驚かされている。いや、それ以上に、な…

踏み絵

大寒の今日からしばらく、早朝起きが続く。 毎年この冷え冷えとした時期になると、というのは、つまり旧正月の節分前になると、1週間ほど早寝早起きし、片道45分の行程を自転車で参拝している。いつもは不眠症で、睡眠も深くない中年男が…w 異例のことだ。 …

抱きしめて、生きろ

平均寿命が伸びたといわれて久しい。だが、いま寿命の長い方というのは、戦前に生まれ、戦中、戦後の貧しい時代を生きてきた方たちが大半だ。 食の上では、戦前から戦後まもない頃まで、粗食の中で育ち、かつ、軍事教練を含め、交通手段も不完全だったから、…

デラシネの男をいやしてくれる

4年半ぶりに、江ノ島にいってきた。 この間、鎌倉、湘南界隈には、なにかの折に1度だけ出かけたことがある。だが、私にとっての湘南のベースタウン、片瀬江ノ島は、震災後、まったくご無沙汰していた。 たまたま町田まで朝出かける用事があり、小田急線に揺…

人こそ回復への道

精神科医の齋藤環氏と仕事をしていたあるとき、人が受ける心のストレスが話題になった。 そのとき、齋藤氏は、人との離別。それが死別ではなくとも、親しみ、愛情を傾けた合った人との決別がストレス度の中で、戦闘機のパイロットが受けるストレス以上ある……

大事なゆとり

一昨日、広尾のMさんの店に年明け初の顔見せをしてきた。 とりとめもなく会話を楽しむ、遊ぶ時間。前から予定していたわけではないが、23日の件もあり、ついでにとメールしてふらりといってみた。 映画人やテレビ・舞台関係者、役者が集まる店と聴くと、こ…

恥ずかしい

沖縄、滋賀、そして、今回の佐賀県と自民公明推薦候補の落選が続いている。 これまでの知事選での勝利の方が多いだろと無知な人は思うだろうが、他は与野党相乗り。福島県知事選挙では、対立候補を出せば原発廃炉や補償、再稼働の問題が浮き立つから避けてす…

スポイルとスティグマ

パリの人質籠城事件や同時立て籠もり事件で、イスラム国への言論弾圧を含め、シリア、イラクでの支配地域での統制統治への批判が世界で高まっている。 この国では多くの人たちが対岸の、遥か遠い中東の自分たちには関係のないことだと考えているだろう。 関…

ある人にはあり、ない人にはない

気遣いや配慮…。それはどんなに小さなものだったとしても、人の心を癒し、かつ励ます。 今日、それを二つももらった。 ひとつは、昨年、第三回福島応援学習バスツアーの御礼で訪ねた、郡山ホテルハマツで収録した、ふくしまFMの「Face to Smail」のオンエ…

やっとわかるようになっていた

人の明日はどうなるかわからない。もっといえば、5分後、10分後さえ、本当のところはわからない… 私は、思春期の頃からそう強く思うようになっていた。 つつがなく、平穏無事で、昨日と同じ今日、今日と同じ明日がくればいい、いや、来るはずだと人は思う。 …

できるかな、じゃないの、できる!

映画や小説のネタというのは、じつは、どこにでも転がっている。 「事実は小説よりも奇なり」…だれもが知っているこの言葉、実は、イギリスの詩人、バイロンの「ドン・ジュアン」の一節だ。Fact is stranger than fiction. 今日、撮影の打ち合わせで、蒲田の…

成熟化のあと

画一性から遠い町。私はそういうところが好きだ。 いま欧米からの旅行者に一番人気のある東京の街は、谷中など下町だ。彼らはよくわかっている。 銀座やヒルズ、ミッドタウンなど、世界の大都市と同じ、画一的に造形された都市の象徴のような町にきたいと考…

応援メッセージ

世の中には大仰に、地域のため、社会のため、国のために、国益のためにと言葉にする人たちがいる。 だが、そうした人々から世界のためにという言葉を聞いたことがない。 かりに、世界のためという「言い方」をしたとしても、それは、先進諸国と新興国のよう…

真似事

周囲に目を配る。いわゆる目配り。周囲に気を配る。いわゆる気配り。 そして、人の行動やそのときの人の集合の流れを先読みして、先回りする気働き。 目配り。気配り。気働き。仕事でも、スポーツでも、生活においても、どんなことにおいても、人として身に…

問いと想像力

戦後70年を迎える、新年が始まった。 天変地異や天災、人災、事故、紛争を含め、政治も経済も、社会のあり方も人々の生活も、いつどう転んでもおかしくない時代。 ひとり自分の暮らし、地域社会、国の問題ではなく、世界の課題として、この10年、私たちはこ…