秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧

主客転倒

制度に依存する人と依存しない人とでは、世界の見え方が違う。 もちろん、良し悪しは別にして、ひとつの合意された制度があるがゆえに、人々はある基準とある定めとしくみの中で日々の生活ができている。 だが、基本、制度というものは人を縛るものであり、…

救いの網 Social Net Project

社会的リソースとは、いわゆる公的支援や公的な相談機関、公的な資金援助等々をいう。 高齢者の介護にせよ、いじめ、不登校、ひきこもりとった子育ての問題にせよ、あるいは、家庭内暴力にせよ、それに対応するべく、地域には様々な社会的リソースがある。 …

恥と誇り

今朝のNHK「あさいち」の特集。「子どもの貧困」。昨日の夜は、クローズアップ現代で「女性の貧困」を取り上げていた。子どもの貧困とは、母子家庭を含め、親の収入が平均所得の3分の1以下という家庭にいる子どもの生活状態のことだ。食費を削る中で、十…

大きく舵を切る

いわき市の震災による死者は455名。内、不明のまま死亡と認定された方は、37名。福島全県では、1607名。 死者不明者の数は東北三県の中ではそれでも一番低い。だが、福島では、これに原発事故による避難が加わる。その影響は大きく、震災関連死は、1660名。…

ただ足を運ぶ

足を運ぶことの大切さというのがある。足を運ぶだけでなく、相手の話を聞くということの大事さがある。 これだけコミュニケーションツールが充実してくると、えてして人は、大方のことはメールや電話ですませられると思う。あるいはLINEやFBなど、SNSでこ…

大きな問題

昨日は、今回、いつも以上に、制作準備段階でお世話になった東映本社へ。 映画が一通りの制作作業を終えて、上映会へと移行したところで、制作協力の御礼と東映本社での上映会調整のためだ。ついでに、今後の事業のあり方、進め方についても意見交換してきた…

桂枝雀のこと

先日、BSで「桂枝雀を知っていますか?」で、天才といわれた桂枝雀の特集をやっていた。 じつは、私は落語が好きだ。とはいっても、CDを聴きまくるといったような熱狂的落語ファンというものではなく、戯曲や脚本を書く上で、また、演劇を学ぶ上で、大事…

ありがたい闘争

寒の戻りのこの週末。久々、週末、東京にいる気分になる。 昨日は、午後から代々木公園のアースディへ。昨年、福島支援をやる団体の方が出店するというので顔を出してからすでに1年が経っている。 わずか1年ぶりのアースティ。この3年が充実していたというこ…

自分に会いにいく

久しぶりに、5月8日、劇団SCOT代表(元早稲田小劇場主宰者)の鈴木忠志の講演を聞きに、母校演劇博物館にいくことにする。 いわきでのCM撮影と映画上映会の丁度谷間。偶然、その日だけが東京にいた。 5月は映画の上映会が3回(内2回は、5月10日いわき市立…

常識と非常識

私たちは「常識」という言葉が好きだ。しかし、それは同時に、「みんな」に責任を転嫁し、個人の責任をあいまいにするために都合よく使われる。 あるいは、自分の個人的な主張や自分たちの主張に妥当性を与えるためにもよく使う。 「みんな」に責任を転嫁す…

キーワードは海の町

理念のない行動は方向性をたがえる。主張のない行動は、易きに流れる。ビジョンのない行動は形を生まない。 とはいえ、手前勝手な理念や身勝手な主張、また、狭窄した視野や感情にだけ流された心情だけのビジョンは、理念とも主張ともビジョンともいえるもの…

新しい道すじ

日々の鍛練というのは、いくつになっても欠かしてはならない…。 これは武術や武道、あるいはスポーツアスリートだけにいえることではない。演奏家にも、美術造形家にも同じことがいえる。 そして、パフォーマーである俳優や舞踏家もそうだ。能役者の世阿弥は…

本当の主役

主役がだれであるか。主役がだれでなければならないか。 物事をうまく進めるために必要なことのひとつにそれがある。 ところが、いまはだれもが主役になりたがる。否、だれでもではない。主役になるべき人が主役にならず、主役であるべき人でない人間が主役…

地域力の根本

人としての矜持や男としての潔さ、女としての温かさといったもの。それは、家庭を軸として、地域や社会が育み、つくりだすものだ。 いま都市や地方に限らず、若者たちが集まる街や場にいくと、あるいは、電車やバス、歩道、駅、映画館や劇場、ライブハウスと…

海からの信号

自然からの信号を感じる人がいる。人との出会いの中にある意味を感じる人がいる。地域や場と出会ったときに、そこにある磁場と自分との共鳴音を感じる人がいる。 人は無作為になにかと出会い、偶発や偶然の積み重ねの中にいまを生きているのではない。 それ…

ジャンボと金太郎飴

ジャンボの就航が終了した。航空業界の実状からすれば、すでに就航を終わっていたJALにみられるように、遅いくらいだったろう。 大量輸送によるコスト減と効率化。高度成長の真っただ中に登場した、時代の申し子でもある747が終わるというのは、じつに象…