秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

信じる力

5月中旬以後、猛暑がくる。
 
計画停電はいまでも首都圏及びその周辺の企業や商店、飲食店に大きなダメージを与えている。それが夏の電力需要を考えると、より大きなダメージになる。1000万キロワットの電力が足りない。
 
政府は企業活動等の公益性の高いところに電力を集中させるために、法的な処罰を組み込んだ節電対策を打ち出した。企業ではすでにサマータイム、時差稼動に入っているところもある。
 
震災で生産供給が追い付かない上に、福島第二原発の影響で、首都圏及びその周辺の商店街、飲食店街、街中にある中小企業などは一層のダメージが生まれるだろう。
 
西日本の経済がそれを下支えしてくればいいが、それをするにも、東北、北関東の復興がなければ十分ではない。
 
昨日、友人のKさんが、来訪してくれた。2月3月資金供給がうまくいかない時節に計画停電でラインが通常のように稼動しない。さらに、先行きの経済情勢を勘案すれば、悠長なことがいえない苦境が目に見えているという…。おそらく、それは、Kさんの会社ばかりでなく、すべての企業、自営業者にいえることだ。

企業経営者というのは、大企業であれ、中小零細であれ、社員、その家族の生活を支えている。至難ともいえる、いまの情勢の中で、それを守るというのは実に大変なことだろうと思う。とりわけ、足腰の弱い企業、自営業者には、いままで以上の創意工夫とがんばりが必要になる…。
 
帰り際、Kさんに、忙しくなるだろうが、体だけは気を付けて…。オレにはそれしかいえなかった。うちの会社でも心血注いだコンペは敗北したし、当てにしていた随契が担当者の異動やこの震災でNGになっている。
 
いまの状況…確かに、現実を直視し、その実態を分析すれば、明るい材料は少ない。悲観的に思うなといっても、目の前の資金繰りや事業の停滞を目の当たりにするば、そう容易いことではないだろう。
 
しかし、だからこそ、顔を上げて歩むときだと…オレは思う。こうしたときほど、何かを信じる力が大事なような気がするからだ。それは、自分の仕事であったり、職場の仲間であったり、家族であったり、地域の仲間や知人、友人であったりするかもしれない。
 
いや、それ以上に、自分がこの世に生を受けたことの意味であったり、感謝であったり、それをもたらしてくれた見えない力への感謝であったりするかもしれない。
 
至難のときほど、いろいろに頭をめぐらし、この苦境をどう乗り越えようかを平時以上に真摯に考えられる。うまくいかないこと、大変なことも多いだろうが、人との出会いを大切にしていけば、その先にきっと道は見えてくると…オレは思う。
 
もしかしたら、それはFBを通じて出会った、これまで出会うことのなかった人々との出会いとその温かさがそう思わせてくれているのかもしれない…と思う。
 
苦難にあるときこそ、人との出会い…それを大事に生きることだ。