秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

生きがい

大学へ進学する頃のことだったと思う。
 
度々紹介しているフォーク・クルセーダーズの歌で、五木寛之作詞の『青年は荒野を目指す』という歌があった。
 
当時、ベストセラーになっていた五木寛之の青春大河小説『青春の門』のテーマと同じく、故郷を捨てて、未来へ向けて旅立っていく男の心情を歌ったものだ。
 
新しい世界へ向かって、巣立っていこうとするとき、だが、男も、女も、それまでの恋と決別しなくてはならないことがある。
 
ちょっと大人な男の世界。ダンディズムに憧れていた青春期の入り口にいたオレは、だから、この歌にどきりとした。
 
いまどき、こんな女性はいないだろうけど、こんな女性の愛に見守られて生きてきた男たちもかつてはいた。
 
女性の人権を語るいまのオレからすれば、許されてはならない女性の心情だが、それに甘えるしかない、辛い生き方も、ときに男にはある。