秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

不快指数

この夏、東北の被災3県の日照時間が異常に低い。先日いった相馬では、この夏、11%少ししか日照がなかったと有機自然農法に取り組む若い農家青年から聞いた。

豪雨や長雨で田んぼも畑も水びたしの状態が続き、稲や野菜の成長が阻害され、このままでは収穫も季節の野菜の作付けもできない。

やっとマスコミでも取り上げ始めたが、スーパーや生鮮食料品店では、野菜の値段が高騰してきている。

以前から指摘しているように、すでにこの国は亜熱帯低気圧の東南アジアや南西諸島のような気候に変わっている。海水温度の高さもそれを示している。

これは漁業の漁獲量や漁獲できる魚の品種にも影響が出ている。

公害闘争を経て、環境問題がエロジー運動として知られるようになったは、1970年代のことだ。化石燃料による温暖化の問題はすでにその頃から指摘され、原発が生み出す使用済み核燃料という人為的な物質が自然界で処理不可能な異物であることも警告されていた。

分子生物学の視点から、地球をひとつの生命体としてとらえる考え広がり、人類がこのままいくと地球という生命体のがん細胞になる…と警鐘がなされた。

ぼくらは意識していない。だけど、地球のいのちすべてに、原始地球が誕生したときと同じ物質が宿っている。宇宙が生んだ、地球とそこに生きる生命体は、すべてもとをただすと、ひとつのものなのだ。

今年の異常気象はいまに始まったことではなけれど、もういい加減、ぼくらは、ぼくらの生活のあり方、暮らし、経済のあり方、質を問い直さないと大変なことになる。

高い湿度の気候をかって、不快指数という数字で表していた。政治も、経済も、生活も、自分さえよければというひとりひとりの集合で、不快指数を増している。ぼくはこの異常気象を生んでいるおおもとに、そんなぼくらの身勝手さがあるのだと確信している…。