秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

新しいスタート

組織のすごさというのは、基本的には人のすごさだ。
 
いかに大規模なシステム化された組織であれ、物事を動かすための優秀な人材がいないくては、立ちいかない。
 
だが、優秀な人材とは、ただ組織大事、集団大事、もっといえば、デヴィジョン大事といった組織迎合型の人をいうのではない。
 
いわれたことをただやる人をいうのではない。まして、保身のために安全無難な差しさわりないことばかりをやる人をいうのでもない。
 
組織の利点も、不具合も、組織ゆえの不便さもひっくるめて、組織にとっても、組織が進める様々な事業にとっても、合意でき、かつ承知できる社会的貢献と社会的成果のあることを実現できる人のことをいうのだ。

これまでいろいろな零細中小から、ベンチャー企業、中堅企業、そして、大企業といわれる組織と仕事をしたり、協働する仕事や社会事業にかかわってきたが、そうした人材が生かされているところは、やはり、凄みのようなものを感じる。

かつては、私も組織の中で、いろいろな学習をし、鍛えられ、かつ、そうした人材として組織に貢献することを生業としていた時期がある。だからこそ、人が組織でどうあるべきかに、多少なりともこだわりがあるのだ。

いままで私が進めてきた、福島支援協働をとおして、日本の地域のあり方、問題を考えるという活動は、いま新しいステージへ向かっている。

当初から目標としていた、国内だけではなく、世界へ福島の現実と知恵を発信するという目標だ。

それには、これまでのMOVEを母体とするだけの活動から、凄みのある人材をもつ企業や団体との連携協働は不可欠になる。
今年後半から、福島県とのパイプを太くしているのも、その一環。

そして、いま東京の心臓部でもある港区を母体とした、新しい取り組みを小さいながら、堅実な一歩からスタートさせる。港区という地域との連携も進めながら、地域を担う若い世代の人材も巻き込みながら、私たち世代がこうして現場にいなくなっても継承できる道もつくっていく。

その姿は、少なくとも再来年にはき人々の眼にそれとわかるようになる。そして、6年後には、そうだったのかと多くの人々が合点が行く姿として出現する。
 
そのとき、私がその現場にいるかどうかは、問題ではない。6年経って、転がっていない運動は、運動として継承されない。