秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

問われている

人には欲がある。だが、まっこうから何かを得たいといった言動で、欲を発露する人もいれば、計算高く立ち回りながら、それと悟られまいとしながら、得をえようとする人もいる。
 
だが、いずれも、時間とともに、その本質は見透かされるものだ。
 
そうした思いや視線でみられる側からすると、まるで自分が何かの商品や道具のように見られているように感じる。
 
それでは、まともなつながりも連携も、協働もできないものだ。
 
人には欲がある。それを否定することはだれにもできない。だが、自分の欲をちょっと棚上げにして、お互いいい人間関係を築こう。そのために、自分に当座不利益や損があったとしても、先に大事な関係を育てることを優先すれば、きっと、どこかで求めていた実益には出会う。
 
そもそも、新しい出会いや新しいつながりは、それ自体に価値がある。それも計算された、商売や仕事を前提とした集りではなく、それを度返ししたところでつくられるものは、本当の意味で、次のなにかにつながる。
 
あらかさまに損得を計算する前に、多少の無理をしてでも、そうした出会いやつながりのために時間とお金を使う方が、私は、まず幸せだろうと思う。
 
互いが幸せな気持ちになれば、そこには自然といいものがもたらされる。
 
今回の福島応援学習バスツアー。被災地の現実を知ろうというただそれだけの気持で参加していただく方が多い。だが、それだけではなく、そこで新しい出会いとつながりを求めて、次になにかにつながる機会としてもらってもいいと思っている。
 
だが、そのためには、年末の忙しい時期の土日を潰し、お金も使わなくてはいけない。それを負担と思うか、損得で考えていま当座、使わなくていけない時間と費用に回すかはそれぞれの判断だ。
 
しかし、それでも私は多少の無理をしても、このツアーに参加してもらいたい。それは先ほど述べているように、きっと次につながる縁がそこにあると確信しているからだし、お金や時間に代えられないものがあると自信をもっているからだ。
 
それはいうまでもなく、受け入れてくれる人たちの欲を持った上での、それを棚上げにしてでも、ここに来てくれたことを喜んでくださる気持ちの方が大きいことを知っているからなのだ。

そうした気持ちとはなかなか自分のいまの生活圏内では得られない。その実感と感動は、きっと参加した方たちの発見と喜びになる。確信している。
 
月末の締切まで、あと20名。総勢最低40名の参加が必要。実施はできるが、MOVEというか私が不足分を負担しては、本当の喜びにはならないと思っている。
 
参加できないメンバーも、人集めのために時間と労力を費やし、最低人数を確保して実施することに意味がある。それこそが、ひとりひとりが主役となる、すべての力の結集だからだ。

All for one, One for All
 
たまたまかもしれいないが、何かの縁で福島支援や応援で結びついた人のつながりがここでも問われている。