秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

透明なひとときを

26日のMOVE会議へ向けた資料づくりで3日ほどとられる。
 
MOVEが規模拡大して、実質最初の全体会議。大事な会議だ。あれこれ思うところはあるが、ここできちんとスタートラインとゴール地点を明確にしておくべきときだろう
 
それがひいては、いわき市や関係団体への信頼や安心にもつながる…とオレは思っている。
 
震災後、4月から、のんびり休日を過ごす…ということもなく、資料づくりや人との折衝、内部の根回し、外部との交渉と本当に大きなプロジェクトを仕事で一つ分やるくらいの物理的、精神的拘束を受けている。営利に直接つながらないことに、ここまで時間と金と労力を費やしているのは、おそらく高校生の頃以来。
 
いわば、本業を棚上げしての活動だが、よく考えれば、オレの仕事自体、どこまでが営利で、どこからが熱意と願い、思いに支えられているのかはっきりしない。
 
何事か社会に向けて表現しようとすれば、そうなる…とオレは思う。この間、税理士にNPOを始めようとしていると話すと、事務的な手続きについて、アドバイスをくれた。通信費や旅費交通費、会議費、地代家賃など、うちの会社の経費をいまのところMOVEが食ってしまっているからだ。
 
そのとき、ふと口をついて言葉が出た。「うちの仕事は、仕事なのか、社会貢献なのか、わからないところがありますからね。だから、とても儲けられない…」。
 
それを聴いた長い付き合いの税理士は苦笑いしていた。「本当にしょうがない奴だ…」といった表情だった。
 
オレは決して無頼派を気取る気も、また、その器でもないと思っている。ただ、心のままに、人との出会いの中でやむなく、そうした道を歩いているだけだ。だれもやる人がいない、だれも気付ないことがあれば、やれる人間、気づいた人間がやるしなかい。単純なことだ。
 
オレにそれを大成させる力があるかどうかは、大した問題ではない。その道へ進んでいれば、だれかが、同じようにその道を歩み出すようになる。それだけのことだ。
 
オレはひとり、気の利いたバーでこんな曲を聴いていられれば、それだけ幸せな奴。