秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

点と点でつくる確かな日常

オレが所属するブッティスト団体の支援部隊が12日の夜に先遣隊を出し、昨日時点で第三隊の支援隊を現地に送り込んでいる。先遣隊と入れ替えに、第四、第五隊と先発隊と入れ替わりに新しい隊がより遠隔地へと踏み込んでいくだろう。
 
茨城、福島、仙台、石巻気仙沼、釜石、宮古…。被災地が広範のため、ピンポイントの活動しかできないが、点から線、そして、面へというのが民間支援では基本。
点での個々の支援組織が結びつくことで、線、そして面へとつながることができる。
 
被災地支援には、第一段階、第二段階、第三段階とその現場の状況に応じて、支援要求も、内容も変わってくる。阪神淡路のときも、中越のときも、現地の事情がわからないまま届けられた支援物資があふれ、支援のまごころが有効に活用できなかった。
 
マスコミの報道とは別に、先遣隊や現場で支援している団体からの情報を受けて、二の矢、三の矢を準備し、時節を見て、それを速やかに放つというのがもっとも有効な手法。そのためには、いまの被災地状況から数週間後、数カ月後の予測を立てて、その時点から準備を始めるのが支援プランの基本。
 
昨日から現地への移動情報をFBで流してくれていたKさんから、今朝、トラックで到着した仙台、石巻周辺の被災地情報といま現場が求めているものの実状をレポートしてくれた。貴重な情報だ。
 
思った通り、毛布や食料品、水などが次第に補給され、いまは燃料、ガソリンが必要との報告。とりわけ、移動手段の件を提案されていた。
 
地方の山間部、沿岸部で、いま車がなければ生活はできない。それが津波被害でほとんどの車両が失われている。避難所同士の連絡が車がないためにできないという事態も起きている。通信が思うように復旧していないいま、移動手段の確保は急務という報告だ。
 
ガソリンと同時に、50CCのバイクと軽トラックや軽自動車が必要だと読めた。これはオレが支援している団体へ報告しようと思う。
 
いま、オレはそれとは別に、ピンポイントで被災地支援に継続的、永続的に取り組める組織をつくろうとしている。生活者同士のつながりという視点から、港区の区議と地元住民、都民有志などで構成する「みなとフォース」「みなとサポーターズ」のようなものだ。
 
個人ではなく、かといって自治体レベルという大きさでもなく、生活者の仲間、地域の有志というレベルで北関東、東北とつながり、それを新しい都市部生活者と山間部、沿岸部の小さな町村生活者とのつながりにして、ひとつのモデルケースをつくっていこうと考えている。支援だけで終わるのではなく、支援を通して、これからの生活を都市と地方、生活者同士で共有していこうという考え方だ。
 
点と点の細やかで、深いかかわりから始める。それは、オレたちの日常を確かなものにするもっとも有効な手法だと確信している。