秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

あの声が聞こえる

マイケル・サンデルの講演と対談があると教えてくれたのはFBで知り合ったKさん。
 
日々、仕事や雑用に追われていると、自分の講演やシンポに関係する人間の活動情報は耳に入るし、意図して情報収集に気を付けるということはあるが、直接縁のないそうした情報はつい見逃すもの。
 
FBを始めてから、顔を合わせることもある仲間の近況を知れるということもあるが、気になっていても忙しさの中で失念していたり、見逃している(聞き逃している)情報に触れさせてもらえる便利さを感じている。
 
同時に、それぞれの方が生活の中で感じている疑問、不満、憤りといったものを知ることで、ひとつの自由討論の場となり、それが多くの人を聴衆や参加者として巻き込んで、考えや意見を共有できる楽しさも感じている。忙しさやコメントが苦手という人でも、そこに反応しているぞと信号を出す「いいね!」があることで、意志表示ができるというのもすばらしい。
 
3月にあるマイケル・サンデルの対談の相手は、社会学者で劇作家の山崎正和。80年代バブルへと向かう経済情勢の中で、成熟社会がもたらす個人主義の誕生を予見し、それが個の確立を導き、欧米並みの自由主義社会が到来すると絶賛した。
 
しかし、山崎が予見した、個人主義理想社会は、バブル崩壊後と空白の10年、さらには、ネオコンという新保守主義新自由主義によって、欧米格差社会をもたらし、現在にいたる多くの社会問題をこの国に出現させた。
 
その根本にあるのは、オレのHPでも常に警鐘を鳴らしている、日本的共同体社会の崩壊だ。簡単にいえば、人と人のつながりが希薄化し、かつてこの国にあった、相互扶助、互いへの思いやりや弱き者をいつくみ、悪しき者にも居場所を与え、いっちゃってる人間をも社会が共有しえた、共同体のよき一面をその根底から壊してしまったことだ。
 
FBで出会った多くの人に、その思いや思いに至らないまでも、直感がある。
 
マイケル・サンデルが注目されているのは、リベラリズムでは人は幸せになれないという確信と、その実証。
 
FBで知り合った、Tさん、Kさんなど多くの人にその思いと共通のものがある。
 
ということで、その思いを象徴する、オレの好きなDIESELの写真を一枚。
 
「てめぇら! ふざけんじゃねぇ!」。という声が聞こえてくるのは、オレだけか?
 
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