秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

お父さんのチャーハンが食べたい

親子のすれ違いは、どこにでもある。だが、それが親にも、子にも大切な思い出に変るときがある。
 
うちのオヤジもチャーハンが得意だった。知り合いの中華屋のオヤジに教えてもらったレシピーで休みの日には、せがまれると、得意気にチャーハンをつくっていた。
 
最後にチャーハンが食べたいといったのは、中学生のときだった。いま、86歳になるオヤジにチャーハンは危なかしてく、つくらせられない。かといって、もう歳で油こっいものはダメなオヤジは、オレの超うまいチャーハンは食わせられない。
 
オレの息子は、チャーハンだろうか、パスタだろうか、シチューだろうか…。あまりにレバートリーの多いオヤジのメシに、いつかオレのメシを思い出すとき、きっと困るだろう。
 
だが、きっとそれは言わないだろう。うちの息子は、アレが食べたい、コレが食べたいといったことは、一度もないのだ。