秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

ものの見方

昨夜は、ワールドカップの予選、メインの試合。
 
カフェや飲食店には、若い連中が溢れていたらしい。ミッドタウン界隈も大勢の人と車。道路も渋滞していたらしい。
 
優勝候補のひとつオランダ戦。見方は二つに分かれた。前半、徹底して守備にこだわった結果、ボール試合率はわずか7割。決定率の低い日本が、そこで得点するとなると、確実なチャンスをつくるしかない。
 
しかし、相手はオランダ。それを許すはずもなく、チャンスの少ない中、シュートを打つが得点には結びつかない。結局、耐えに耐えた、ちょっとしたスキをつかれ失点。
 
後半の中盤から攻撃の布陣に変え、再三ゴールを脅かす。が、オランダの守りに得点はできなかった。これも決定力不足が要因。
 
試合は善戦といわれるが、やはり、引き分けに持ち込もうという気持ちが首脳陣にはあったのではないか。防御一方、守勢一方では、必ず、緊張の糸が切れるし、ちょっとした偶発性で失点は生まれる。
 
後半見せた攻撃力の爆発があるのだから、負けを覚悟の勝負に出た方がよかったのではないか…。その意見も結果論としてある。
 
物事の見え方が、視点のとりかた、考え方でこのように、大きく二つに分かれる。
 
その典型ともいえる試合だったし、非常に示唆的で、教唆に満ちた試合だった。それは、ひとりサッカーに留まらず、参議院選挙を前にした日本の政局の見方、とらえ方にも通じると感じたのは、オレだけだろうか…。
 
福祉国家としての骨格をつくるために、消費税の増税はやむなしという議論をすべきか、すべきではないのか。行政の無駄を省くという取り組みだけに終始し、その後の問題は先送りにしておくべきと見るか、そうではなく、同時に検討するべきと見るべきか…。
 
何がチームにとって、あるいは国にとって、よきことなのか。それは、同じ問題でも見方、とらえ方で大きく変る。
 
要は、チーム、国をつくる者、人々をリードするリーダーの心意気と先見性、人心を見抜く力によっている。
 
国も、社会も、地域も、職場も、家庭も、そして、人と人の関係も、その一点に集約されてきた、いまという時代。
 
自分がそこにどう関わり、貢献していくかの時代を、すべての分野において、オレたちは迎えているのかもしれない。