秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

京都

昨日、コレド通信が届く。新年の挨拶をかねた、昨年一年間の活動報告のようなもの。

昨年の来店回数ベスト20の12位に入っていて、驚く。昨年夏から秋以降は、きっとそう回数いってない。スタッフのMKちゃんがいた頃が一番顔を出していたのではないか…。などと、考えながら、久々のコレドへ。

ニュースレター効果だ。ちょいご無沙汰している客や仕事や何かで足が遠退いている客にとって、こうした内容の告知が届くと、ふっとご無沙汰続きだったのに気づかされる。それで、足が向くこともある。

しばし、オーナーのMさんとタバコ談義。年末から禁煙状態にあることは知っていた。ヘビースモーカーのMさんが禁煙とは驚きだが、何とないノリで軽く始めた禁煙は、意外と続くかもしれない。

オレは、初だったのだが、しばらくして、いい趣味の和服姿の女性が登場。Mさんのブログによく登場する京女のKさんとすぐにわかる。

聴けば、なんと、水戸黄門の仕事など、時代劇の仕事が多い女優さんだという。

それって東映太秦じゃんというと、実家が太秦のすぐ近くで、古い格式のある家らしく代官所の撮影に、よく使われていたらしい。だから、幼い頃から時代劇の撮影は見慣れていて、そうした縁もあって太秦の女優をやるようになったという。

ならばと、オレの大阪府の作品を監督したI監督がいるだろうというと、まさにI監督にかわいがられて、ほぼレギュラーのように出演させてもらってるという話。確かに。I監督は水戸黄門のメイン監督だから頷ける。

またまた、世の中狭い。

実は、I監督との仕事は一度だけで、しかも直接会ったことがない。担当の女性プロデューサーを通じてのやり取りだけ。だが、オレの本を読んで、いたく感動したらしく、かつ、初の現代劇の作品ということもあって、かなり力が入っていたらしい。

しかも、奇遇なことに、同じ福岡の出身で、通った中学校も隣の中学校。剣道部にいたのも同じ。だから、たぶん、試合で顔を合わせているか、もしかしたら、対戦している。I監督は、同じ学区に二校しかない県立高校の名門進学校へ進み、オレはもうひとつの普通の高校に通った。

不思議なもので、そんな同郷の二人が当時は何も知らず、奴は京都のR大に進み、オレは浪人して東京のW大。30年以上経って、オレが本を書き、それを奴が監督する。これも不思議だ。

太秦は、一時期大阪の仕事の関係でよくいっていた。東映は、関西以西の撮影になると、太秦撮影所のススタッフを使うのが慣例。大泉撮影所と違い、外部監督を入れない閉鎖性がある。だから、そのときも、オレは監督がやれなかった。

ライターとして太秦の撮影所に出入りし、撮影所近くの幽霊がでるという旅館の話や監督連中がいきつけの店の主人や女将を時代劇の脇役に出演させている話など、京都らしい撮影所の話題にふれた。

もともと京都好きで、海外に旅行にいくくらいなら、京都を散策した方がましだという人間。京都の主だった場所は、ほどんどいっている。それでも、まだふれていない京都は多い。それくらい京都は奥深い。

京都の避暑地、貴船の夏の清涼感の話をすると、人の多い夏よりも、冬の貴船は絶品だという。相当に寒いと思うが、川に落ちる雪をながめながらの散策は一興らしい。