散骨
27日は撮影
いつもお世話になっている 新宿の芸団協の芸能花伝舎で 夕刻まで学校風景の撮影をし その後 いつ
も使う 青山の公園で残りの撮影をやる
28日に酒豪編集者のRと 次の書籍の打ち合わせをやる予定になっていたから
その前に企画書を書こうと思い 酒は飲むまい思ってはいたが 久しぶりに助監督についてくれたKさん
を現場費の清算が終わって そのまま帰すのもどうかと 事務所の向かいにある はーとイン乃木坂に
誘う 1Fにあるレストランはビールがうまい
そこでKさんと他社の制作状況や仕事のことなど あれこれ話しながら飲んでいたら かつて 仕事の合
間に秀嶋組のアシスタントをしてくれていたTからメール
いまはカメラマンをやっている忙しい奴が 珍しく時間ができたらしい
ならば一緒にと 乃木坂に誘い合流
メールや電話はくれるが こうして会うのは1年ぶりくらい 第二子が今月誕生したのは聞いていた
で 三人であれこれ話しているうちに オレの散骨の話になる
オレは海好き人間で 5年ほど前に 小型1級船舶免許をとって 一時期は毎月のように相模湾で船を
走らせていた Tも高校を卒業した頃に土佐の地元で 漁師の子どもの同級生たち誘われ なんとなしに
小型1級をとっている
以前から オレは 自分が死んだら 遺骨は墓に埋葬するのではなく 海に散骨してくれと親族や親しい
連中には話している
だが 日本には墓地法というのがあって どこにでも散骨をしていいわけではない
海の場合 岸から5海里以上離れた場所でないと散骨できないのだ
オレの身近で船舶免許を持っているのは オレ以外ではTだけ だから 奴に以前から 散骨のために
船を走らせるのはおまえの役目だ と押し付けている
秀嶋組への参加もままならず 一緒に仕事をするチャンスを常にねらっている奴に 秀嶋組の参加はでき
なくても おまえには この大事な役があるではないかと ま 無茶ぶりをしている
「でも それって オレはただのドライバーじゃないですか」というTを なだめすかす いや 納得
させようとしているうちに 散骨話で盛り上がる
やがて Kさんはできあがり Tは飲み足りなそうだから Kさんと別れて Redへ
昼間 青山の公園で撮影していると RedオーナーのYouが声をかけてきたから 後で行くと伝えていた
が 予約パーティで40人以上のおっさんで溢れている
そういえば 3月決算月 給料後の最後の金曜日
予約だったが オレが後で行くといったものだから Youはカウンターだけフリーの客用に空けておいて
くれたらしい
行ってみると ごった返す店の中で ブラジリアンのヒロが飲んでいる そのうち ベティがカリスマ美
容師のIと同伴であらわれ 最近はなにかの集まりでしか会わないトモも ひとりでふらりとやってくる
とどめに ハマまで登場
常連ばかりのカウンターは またもや盛り上があり 予約のお客さんたちは そのノリにひるんだのか
いつのまにかみんな地下スペースへ
結局 予約のおっさんたちが帰った後も カウンターで盛り上がり 最近のオレの交遊を知りたいTは
酔いながらも それを眺めていた
Tは どうやら いまの結婚や生活のあり方に 迷いを感じているらしい
奴の結婚式のとき 行ってみると主賓の席に座らされ 無茶ぶりで主賓の挨拶をさせられた
二度の離婚を経験しているオレが主賓かよ とも思ったが
そのとき オレにとってTは弟みたいなものなのだと語った そして 最近の若い奴で こんなに気骨の
ある男は少ない 大事にしろよと嫁にひとこと苦言をいった 普通は嫁を大事にしろというのだろうが
そして
どのような夫婦関係 男女関係になったにせよ
離婚や離別を経験したにせよ 喧嘩や諍いがあったにせよ
いずれ人は死ぬ どちらかが必ず先に逝く
そのとき そして その後 自分が深い関係になったその異性のことを いろいろあったが… といとお
しく思え 二人で生き つくった思い出を糧にして それを生きるよすがとして 生き残った人間が 残
りの人生を生き抜けるような関係をつくれと話した
結婚に向いている 向いてない人間というのはいる
そのときは必死に愛したが 男の成長 女の成長で 離別せざるえないこともある
だから 男女にこれという恋や愛の方程式はない とオレは思っている
が しかし 最後の最後は 共に時間をすごし 共に同じ夢を追ったかけがえのない異性として
振り返られる男であれ 女であれ と願っている
同じ夢を一緒に追い そして 終える
それが成就しようが しまいが その熱い思いが二人にあれば
その愛はきっと本物になる
お金では買えない この世にひとつしかない 大事なものを
きっと互いに確かめ合うことができる
そんな気持ちで そのとき一番大事に思う女と共に生きられれば それでいい
それがTrue Loveだと オレは思っている
Tは オレの話を いまやっと実感する人生のときを迎えているのだ
散骨ドライバーとなったとき そんな男の気持ち 男の横顔(写真)をわかる男になれ T
いつもお世話になっている 新宿の芸団協の芸能花伝舎で 夕刻まで学校風景の撮影をし その後 いつ
も使う 青山の公園で残りの撮影をやる
28日に酒豪編集者のRと 次の書籍の打ち合わせをやる予定になっていたから
その前に企画書を書こうと思い 酒は飲むまい思ってはいたが 久しぶりに助監督についてくれたKさん
を現場費の清算が終わって そのまま帰すのもどうかと 事務所の向かいにある はーとイン乃木坂に
誘う 1Fにあるレストランはビールがうまい
そこでKさんと他社の制作状況や仕事のことなど あれこれ話しながら飲んでいたら かつて 仕事の合
間に秀嶋組のアシスタントをしてくれていたTからメール
いまはカメラマンをやっている忙しい奴が 珍しく時間ができたらしい
ならば一緒にと 乃木坂に誘い合流
メールや電話はくれるが こうして会うのは1年ぶりくらい 第二子が今月誕生したのは聞いていた
で 三人であれこれ話しているうちに オレの散骨の話になる
オレは海好き人間で 5年ほど前に 小型1級船舶免許をとって 一時期は毎月のように相模湾で船を
走らせていた Tも高校を卒業した頃に土佐の地元で 漁師の子どもの同級生たち誘われ なんとなしに
小型1級をとっている
以前から オレは 自分が死んだら 遺骨は墓に埋葬するのではなく 海に散骨してくれと親族や親しい
連中には話している
だが 日本には墓地法というのがあって どこにでも散骨をしていいわけではない
海の場合 岸から5海里以上離れた場所でないと散骨できないのだ
オレの身近で船舶免許を持っているのは オレ以外ではTだけ だから 奴に以前から 散骨のために
船を走らせるのはおまえの役目だ と押し付けている
秀嶋組への参加もままならず 一緒に仕事をするチャンスを常にねらっている奴に 秀嶋組の参加はでき
なくても おまえには この大事な役があるではないかと ま 無茶ぶりをしている
「でも それって オレはただのドライバーじゃないですか」というTを なだめすかす いや 納得
させようとしているうちに 散骨話で盛り上がる
やがて Kさんはできあがり Tは飲み足りなそうだから Kさんと別れて Redへ
昼間 青山の公園で撮影していると RedオーナーのYouが声をかけてきたから 後で行くと伝えていた
が 予約パーティで40人以上のおっさんで溢れている
そういえば 3月決算月 給料後の最後の金曜日
予約だったが オレが後で行くといったものだから Youはカウンターだけフリーの客用に空けておいて
くれたらしい
行ってみると ごった返す店の中で ブラジリアンのヒロが飲んでいる そのうち ベティがカリスマ美
容師のIと同伴であらわれ 最近はなにかの集まりでしか会わないトモも ひとりでふらりとやってくる
とどめに ハマまで登場
常連ばかりのカウンターは またもや盛り上があり 予約のお客さんたちは そのノリにひるんだのか
いつのまにかみんな地下スペースへ
結局 予約のおっさんたちが帰った後も カウンターで盛り上がり 最近のオレの交遊を知りたいTは
酔いながらも それを眺めていた
Tは どうやら いまの結婚や生活のあり方に 迷いを感じているらしい
奴の結婚式のとき 行ってみると主賓の席に座らされ 無茶ぶりで主賓の挨拶をさせられた
二度の離婚を経験しているオレが主賓かよ とも思ったが
そのとき オレにとってTは弟みたいなものなのだと語った そして 最近の若い奴で こんなに気骨の
ある男は少ない 大事にしろよと嫁にひとこと苦言をいった 普通は嫁を大事にしろというのだろうが
そして
どのような夫婦関係 男女関係になったにせよ
離婚や離別を経験したにせよ 喧嘩や諍いがあったにせよ
いずれ人は死ぬ どちらかが必ず先に逝く
そのとき そして その後 自分が深い関係になったその異性のことを いろいろあったが… といとお
しく思え 二人で生き つくった思い出を糧にして それを生きるよすがとして 生き残った人間が 残
りの人生を生き抜けるような関係をつくれと話した
結婚に向いている 向いてない人間というのはいる
そのときは必死に愛したが 男の成長 女の成長で 離別せざるえないこともある
だから 男女にこれという恋や愛の方程式はない とオレは思っている
が しかし 最後の最後は 共に時間をすごし 共に同じ夢を追ったかけがえのない異性として
振り返られる男であれ 女であれ と願っている
同じ夢を一緒に追い そして 終える
それが成就しようが しまいが その熱い思いが二人にあれば
その愛はきっと本物になる
お金では買えない この世にひとつしかない 大事なものを
きっと互いに確かめ合うことができる
そんな気持ちで そのとき一番大事に思う女と共に生きられれば それでいい
それがTrue Loveだと オレは思っている
Tは オレの話を いまやっと実感する人生のときを迎えているのだ
散骨ドライバーとなったとき そんな男の気持ち 男の横顔(写真)をわかる男になれ T