秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

早稲田大学ラグビー大学選手権2連覇!

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あまり語ることはありませんが、実は、ぼくは、ラグビーが大好きです。

とりわけ、母校、早稲田のラグビー、大西ラグビー(ライン攻撃の創始者といってもよい方)の精神をこ

よくなく愛しています。早稲田のラグビーもいまではフォワード充実して、かつてのようなライン攻撃ば

かりの戦術ではなくなりましたが、展開ラグビーはいまでも早稲田ラグビーの真髄です。


ラグビーには、人と人が結び付き、信頼を築き、深い絆で結ばれるということがどういうことなのか。

集団組織で一つの目標に向かって生きていく上で、何が大切なのか。人生の困難や試練、挫折にどう立ち

向かい、どう乗り越えるか。あるいは、乗り越えられなかったとしたら、そのとき、そこから何を学び、

何を身につけていくべきか。さらには、強力な敵や対戦相手がいることで、自らが成長し、技能を挙げら

れることへの感謝と尊敬など、集団の分業プレーの中で、個人と組織、個人と集団、そして、個人と個人

と個人をプラスの結び付きに変えてくれる知恵と教えがいっぱいつまっているのです。

俗にAll for one, One for allといわれる精神がこれです。

また、対立する相手さえも、対立の対象としてだけとらえず、自分を育む貴重な存在として認める。それ

が、試合終了のことをノーサイドと呼ぶ文化になっています。


ラグビーは、社会人も昔に比べたら、世界に近づきましたが、やはり、日本人の体格、体力では及ばない

部分があります。早稲田ラグビーは、いまでこそ、体格負けすることはなくなっていますが、かっては、

実に軽量なチームで、重量級の選手を集めている大学には常に、体の違いで辛酸を嘗めさせら続けてきま

した。しかし、その中で、伝統校、強豪校としての地位を勝ち取ってこれたのは、ガタイの違いを越える

テクニックの追求であり、個人技だけに頼らない、 All for one, One for allの精神です。


実は、演劇や映画など、集団作業でありながら、分業制の強い創作活動に、この精神はとても大事なので

す。いいチームをどうつくるかが、ある意味、劇団主宰者やプロデューサー、演出家、監督の仕事とも言

っていい部分があり、その考え方、指導法にラグビーはたくさんの示唆を与えてくれます。出演者とスタ

ッフ、スタッフ間の連携、それらを支える裏方のチームワークの強さなど、共通点が実に多い。

また、いい作品というのは、気持ちが入っていないといい作品にはならないわけで、そこで常に真剣勝負

をやろうという気持ちがなければ、それは見る人に伝わってしまうのです。


時間があるときは、母校が大学選手権決勝に進出すれば、寒風の国立競技場に出かけます。

今年は、帝京大学の圧倒的な強さが言われましたが、見事、対抗戦での苦渋を跳ね返し、20対10で早稲田

が連覇を果たしました。このチームでよく連覇できたなというのが率直な感想ですが、やはり、国立での

勝戦の空気感は伝統校に味方したのでしょう。歴史や積み重ねの大切さ、重みを帝京大学の選手たちも

監督も感じたのではないでしょうか。外国人を入れての強化だけでは勝てない見えない何かがあることを

学んだはずです。


写真は、そのときの模様。隣で応援しているのは、ここで以前紹介した、青山のレッドの常連の一人の

ベティ。

競技場へ行く途中では、レッドのUのおやじさんが外苑前で焼き鳥のyoshiという店をやっているのです

が、出店を出していて、「カントク!」と声をかけてくれて、から揚げとフライドポテトをくれました。

ビールを持っていけという気遣いを断わって、競技場へ。

帰りにおやじさんの店に立ち寄りたかったのですが、あまりの下半身の冷え込みにタクシーに飛び乗り、

部屋で鍋をつついて、歓喜の祝杯を挙げました。