秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

チャラーからの卒業

忙しいときほど、来訪者が多いのは、なぜ?
 
今日明日を争うほどの忙しさではなく、なんとか時間の調整ができるというときほど、奇妙に連絡をもらうことが多い。
 
オレが多少の忙しさでも人と会う理由は、三つ。そのときでなければ、相手が時間がとれない場合が多いこと。何かどうしてもその日に会っておかなければならない事情や用件があること。オレ自身、その日でなければ、その後、また忙しくなり、時間がとれなくなる可能性が高いこと。
 
そして、それらの基本にあるのは、そうした中で会う相手との話の中には、必ず、こちらが勉強できる情報や言葉があること。
 
基本、この日でなければというときは、何かが相手の心の荷物としてある。久しぶりに会う人間ほど、そうだと思う。
 
それを聞いたり、尋ねたりしていると、物書きのオレにしてみれば、失礼ないい方だが、ネタの宝庫と言う場合がほとんど。
 
だが、これは、一対一のときに限られる。人が大勢集まる場合、ほとんどこちらの多少の忙しさでキャンセルする。
 
話があちこち飛び交う、大勢の場では、物書きのネタになるものがほとんどないからだ。そういう場では、物書きを忘れて、語り、飲むのに限る。
 
だから、多少の忙しさの場合、オレは脳の中枢に抱えている仕事が覚醒しているから、自分も楽しめないし、人を楽しませることもできない。ので、人の集まりには、そういうときは意図してでない。外見、つまらなそうにしていると思われ、周囲に気を遣わせるのが面倒だからだ。
 
ということで、昨夜に続き、今夜も一人を相手に、食事と軽い酒。突然、現われたのは、元女優のK。
 
またまた彼氏が変っている。それをネタに、毒舌をぶつける。奴が高校生の頃からの付き合いというのもあるが、オレの毒舌に慣れていて、ほとんどスルーしている。
 
だが、昨夜は、「カントクの毒舌、磨きがかかってません?」と、やんわりブレーキをかけやがる。いやいや、意図して、いままでになく、キツメに毒舌をぶつけたのだ。
 
ふわふわとした状態にいるのも、若いからいいとして、そろそろ、マジ、自分の生き方にきちんとした指針をもたなくてはいけない。いままで、いろいろ話をされたり、相談されても、それは大目に見て来た。
 
生活はふわふわしててもいいが、また、指針をもったとしても、それが形になったり、明確にならなくてもいいが、そうした心構えは、そろそろもってもいい時期。
 
だが、少し、変ったかなと、ふと思う。オレの話を聴く姿勢が、かなり、大人になっている。
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様子をみていると、まともに聴いているのは、オレがマジ、奴の生活のあり方や女としての生き方、そして、まだ失っていない女優としての可能性について語るときになっている。戯言とマジ話の区別がついている。
 
相当に遊びまくっているから、男との会話に慣れているというのもあるが、マジ話になると、さすがに奴も、お返しの毒舌は封印する。そして、いままでになく、考えているふうが見えた。
 
気位と意地と品格を備えれば、それなりにやっていける奴。ふわふわの次には、それをなにがしかの形で学んで欲しいとも思うし、いまのまま、もう少し、大人になっても、せめて、女の意地とプライドを備えてくれればとも思う。
 
さすがに、大手プロダクションでも一押しに近いところまでいっただけの元女優。オレが絶賛する、同じプロダクション所属の女優にやたら関心を示す。
 
オレは奴がいつか、いい大人、いい女になって、オレの作品に帰ってくることを、実は期待しているし、その機会がくれば、否応なしに、際どい芝居だが、やらせようと思っている。
 
その思いに応えられる女になれるかどうかは、オレにはどうしよういもないが、奴のこれから一年ほどの生き方が勝負のような気がする。写真は、まだ、チャーラーと生きている20歳のオネェちゃん。そろそろ、それを卒業しろ、K。