秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

軽やかで美しい

思いが通らない。思いがつながらない…。
 
尾崎ではないか、15の春からその連続が私の人生だ。

いや。私だけでなく、思いを持つ人、思いの深い人、たどり着きたい夢や手にしたい未来、あるいは人々が手にすべき未来があって、それを求め続けている人はみなそうかもしれない。

ある夢や目標があって、それが少し手にいれられて満足できる人やこの辺で折り合いをつけようとか、そこそこ物理的に豊かになれたから足るを知るでいこうとか…それで終れる人であれば、そんなジレンマに苦しんだりすることはないだろう。
 
抱いた夢や明日への期待が大きい人ほど、ジレンマからは逃れられない。
 
私は人に期待する。人しか、次をつくる原動力はほかにないからだ。

だが、なにかを期待されるのがいやだという人もいるだろう。自分がキーマンになるのはいやだという人もいるだろう。責任や義務、あるいは使命といったものから逃げたい人はたくさんいる。それを足かせと思うからだ。

あるいは、自分なんて、そんなものは担えない…そう思う人もいるだろう。
 
しかし、期待されない人生なんて、期待されない自分なんて、どれほどみじめで、つまない人生か、どれほど孤独で恐ろしい人生か…。いなくてもいい、数にもいれてもらない…。そんな辛酸をなめれば、とてもそんなことはいっていられない。

人にはそれぞれの感情やそれぞれの思いがある。それを自分が思う期待や願いと重ねることは不可能だ。それは当然のことだ。
 
だが、その中で、あえていろいろな期待や思いを受け止めて、逃げずに歩いていく。そういう人が、とくに特別な人だからではなく、普通の生活者の中から出てこなければ、自分の暮らしも、ひとつもよくはならない。
 
もっといえば、きっと幸せと出会うこともできないだろう。なぜなら、自分の暮らしを考えることは、他人の暮らしを考えることにつながるからだ。
 
昨夜、地元港区のある区議の方の区政報告会に招待されて参加してきた。

某大手広告代理店の元副社長、当時、特別顧問になっていた方から紹介された、地元港区の若い区議のYさん。2012年の福島東北まつりの開催に尽力してもらい、以来、いろいろと互いの活動を応援している。
 
もともと、赤阪にある某大手広告代理店勤務だったから、その関係者とYさんを応援する、有力な地元住民のみんさんの集まり。うちの舎弟のお祭り男、Tのことも氷川神社の祭りや地元次世代グループ、ひよこ会のつながりで、よく知っているみなさん。

気取ったところのない。いい集りだった。若い体育会系の男子が多かったこともある。だが、Yさんの思いや願い、そして、自分たちへの期待を受け止めよう、受け止めて、共に歩もうという、思いと思いの重なり合いがあった。

すべてが一致しているわけではないかもしれない。だが、それを重ねあわせようとしているところに、心地よい、集いの輪が生まれていた。

Yさんをみていると、あくまで人の力に期待し続ける、清廉な思いと覚悟がみえる。
それは、軽やかだが、美しい。

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