秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

勉強してください。

憲法解釈の変更についての議論を見聞きしていると、この国の人々の民度がよくわかる。
 
以前、アイロニーを込めて、この国に日本国憲法はもったいなさ過ぎると語った。まさに、そのもったいなさを感じさせる議論が生まれている。

財務大臣が「憲法を守ろうとして、国民の安全を犠牲にするようでは本末転倒」という。こ
の人の教養のなさと品格のなさは、麻生炭鉱の戦争犯罪の歴史と血統から知っている人間には驚くほどではないが、そもそも憲法や近代市民国家の原理を知らない。
 
漢字もまともに読めないような、こういう人が海外で他国の大臣たちと政治的交渉をしていると思うと、日本人として恥ずかしい限りだ。それどころか不安になる。
 
いうまでもないが、憲法を守ることは政治家の義務なのだ。憲法は政治家がつくるものではなく、国民がつくり、政治家を拘束するためにある。
 
わかっていますか? 財務大臣
 
その上で、もし、国民自らが、生活権や基本的人権生存権が守られないと考え、それが必要だと総意が形成されたとき、憲法を変えるのだ。ここに政治家が関与する権利は微塵も許されてはいない。

すべての選択権と決定権は国民にあるのであって、福岡の品格のない家に生まれ、金と力で成り上がったような政治ゴロのような人に選択権も決定権もないのだ。少しは、憲法を勉強しなさい。麻生家のおぼっちゃまくん学習院大卒が疑われますよ。学習院大学が貶められますよ。

一方で、街頭の声を聞いていると、「状況が変わったから」「米軍にばかり頼っていては申し訳ない」。果ては、「自分の国は自分で守らなくては」となる。
 
では、聞こう。そもそも、尖閣への中国海洋警察の進出の引き金を引いて、状況を悪くしたのはだれ?
 
忘れていませんか? スタンドプレーが好きで、自民党内では支持派閥のひとつもつくれなかった、元都知事が、尖閣を都が購入すると言い出してからでしょうが。
 
このとき、私は指摘した。自衛隊の指揮権ももたない東京都が国にも相談なく、尖閣を買うということは、1200万東京都民を戦争の危機に巻き込むことだ。
 
その責任をとれずに、パフォーマンスをやるのではないと。結局、やむなく国が購入したが、高値になって喜んだのは埼玉に住む地権者だけだ。
 
石原は男気で云々などとアホな浪花節をぶっていたが、結局、梯子をはずされて、利用されたピエロではないか。
 
状況を悪くしたのは日本の政治家たちであって、韓国も中国もそれに対抗しただけのことだ。だから、あんたら、アメリカから釘をさされたでしょうが。
 
以後、民度の低い、生産性のない、低俗な民族感情を互いの政府と一部アホ国民が煽り、状況が悪化すると、すぐにでも戦争になるようなプロパガンダを行い、今般の次第になっている。
 
もうひとつ、「アメリカに悪い」とは、どういうことなのだろう? 私たちの税金から米軍には「思いやり予算」が湯水のように使われている。グアムへの海兵隊移転でも応分のという名目で住宅建設費用まで負担させられている。
 
ましてや、空軍基地を中心とした沖縄を始め、かつての日本軍軍港には、米軍艦船が自由に出入りできる。核搭載においてもほぼノーチェック状態。この国は国土をアメリカに提供してもいるのだ。
 
それが日米安保条約と引き換えに私たちが選択した平和だ。「アメリカに悪い」という人に聞きたい。ならば、あなたの町が基地を提供しないさい。まず、そこから始めなさい。そうすれば、沖縄の辛酸と日本国憲法の価値がわかる。

「自分の国は自分で」? はなはだしいカン違い。自衛権は当然あるのですよ。問題は集団的自衛権。いいかえれば、多国籍軍として生きるか生きないかの選択の問題が議論の対象なのです。自衛隊ではなく、軍隊として活動するか否かの議論なのです。もっと勉強してください。

そもそも、日本国憲法はもったいなさ過ぎる国なのだから、国民投票をやる場合、憲法をよく知らない人、また日米安保条約を知らない人、世界の政治経済について学びのない人は国民投票をしないことにしたら?
 
どうしようもなく軍隊を持ちたい人たちと憲法の価値を知る人たちだけで投票しては? 一番いけないのは、付和雷同型で、政治経済、国際政治を知らず、なんとなくだろうなで投票する人たち、つまり民度の低い人たち。
 
一番問題なのは、そうした人たちがあいまいな選択の中で、どうしようもない苛酷な時代をつくりだす。かつての戦争のときもそうだったのだ。これも試験に出るので、勉強してください。
 
おっと。そもそも、憲法を知らないから国民に問わないのでしたね。失礼w