秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

演劇一色の夜

いわき市豊間小学校体育館を借りての上映会。地元の区長さんたち、協議会に協力いただいてのイベントで、地元主催のこうした形式がとれたことは本当に感謝にたえない。
 
また、いわき市教育委員会の後援をもらい、市長や学校長を始め、今年からスタートした子ども・子育て支援室の室長さん、NPO法人ふくしま震災孤児・遺児をみまもる会の理事さんなど、子どもや親の教育支援にかかわる方々に参加いただけた。
 
これまでの風評被害打破や農水産加工業の情報発信を主としいた、MOVEの活動の舵を切り、子どもだけでなく地域教育の再生、地域の伝統文化の再生・新生支援に活動を転換していく基点としての大きな成果があったと思う。

中通については、まだまだ風評被害打破へ向けた協働の取り組みは必要だが、歴史ある会津地域では、いわき以上に伝統文化や教育に比重を置いた取り組みがしやすいかもしれない。

共に、手を動かし、からだを動かし、そして声を出して、地域文化にふれる。あわれみの言葉やただ与えるだけの支援ではとても追いつかない、深いつながりと意識の共有がそこから生まれる。
 
その場に、福島応援学習バスツアーをつなげていく。そして、そのつながりを東京港区の公共施設を提供してもらい、ワークショップ形式で区民、都民と共有してもらおうと思う。

その初めの一歩。参加人数はいまひとつだったが、映画に感動していただき、資料や言葉で説明する以上に、私やMOVEがこれまで積み上げてきた活動や願いを理解していただけと思う。

昨日は、江古田のギャラリーで応援協働する会のHさんが独自に上映会を企画してくれた。興味本位で来た方もいたのだろう。地元ととは、違い、それぞれの思惑や算段で参加される。中には、
映画を理解できない方もいたようだ。

映画で理解できないものは、言葉をとおしたところで理解はできない。

作品はあらかじめ観客を決定している。すべての人に理解される映画など私は毛頭つくる気はない。わからなけければ、わからないでいいのだ。わかったようなふりはしない方が上品というものだ。

とはいえ、そうした上映会を機会があれば、これからも続けていく。と同時に、中之作の古民家と出会ってから、ずっと気になっている舞台制作の準備も始めていこうと考えている。
 
そんなことを考えていると、Hさんが企画した上映会場のオーナーさんが、なんと、先日、久々の母校の講演で登壇した、鈴木忠志氏も所属していた早稲田大学自由舞台の元メンバー。まったく、不可思議。
 
昨夜の上映会後のオーナーさんとの飲み会は、大学の演劇話から小劇場や演劇評論家の渡辺先生の話題と演劇一色の夜。気づけば、明治神宮前につくとのぼりの千代田線が終わっていた。