秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

問いは孤独の中にある

年内の打ち合わせが終る。宿題は山ほどあるので、明後日のMOVE放送年内の配信が終わると、年末年始は、ありがたいことに事務所にひきこもりとなる。
 
外を飛び回り、人と会い、語り、何事かを実現するために行動する姿しかみていない人は、ひとり部屋にこもっている私の姿が想像できないという人がいる。
 
また、ひとり好きだと思っている人は、逆に、外を動き回っている私の姿に違和感を感じるという人もいる。
 
芝居にせよ、映画にせよ、あるいはイベントにせよ、私がこうした仕事、仕事ではなくとも、活動としてそれを選んでいるのは、じつは、人や仲間、友人や知人たち、場合によっては未知な人と出会うことが好きな反面、自分ひとりの時間でなにかを醸成させることも好きだからだ。
 
いずれか、ひとつの人生や仕事を生きよと指定されたら、私は即座にそこを逃げ出すw
 
ひとりきりの孤独を生きる時間とそれを支える空間。また、人と連携し、協働し、語り合い、ときは議論を重ねながら、何事かを創造できる人との関係。
 
それが共にあることで、私は、世界を広げることができ、かつ、世界をじっとみつめ、検証することができると思っている。
 
ひとりはだれでもイヤだ。孤独はキライだという人もいるだろう。だが、人はときとして、孤独でなければ、気づけない愛や真実というものがある。喧騒を離れないと見えないものがある。
 
問いは、孤独の中にあるからだ。
 
だからこそ、なにが大切で、どこに本質があるのかを検証できる。そして、次に大事なのは、検証したそれを実践の場で確かめることだ。いつまでも、思考してばかりではいけない。
 
学者や識者、研究者のように、狭い牙城に閉じこもっていてはいけない。現実にそれを生かし、実践してこそ、理論は現実のものになる。
 
現世を忘れぬ久遠の理想だ。
 
年末年始はこれまでになく、忙しい。だが、そうした時間を生きられることは幸せなことだと思う。
 
孤独の中で醸成されるものは、そのあと、より広く、高く、深く、人とむすび、つながり、かつ、これまでにない何かを出現させてくれるからだ。