秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

心集めの辞書

SmartCityFUKUAHIMA MOVEの誤記載や訂正、遅れている原稿の追加…そのお願い…といったことをやりつつ、次第にそれが第一段階情報としての体裁を整えている。
 
前にも記載したように、まだ情報掲載だけで、この町で生活するためのソーシャルネットワーク機能はこれからだ。
 
だが、こうしてビジュアルになって、雪の残る会津坂下へスリップしながらいった記憶や寒かった東京マラソン会場で出会い、その出会いを縁に訪ねた鏡石町。前々から気に入ったいた二本松の農園。応援する会の縁で訪ねることにした国見町。いつかいかなくてはと思いつつ、やっといけた相馬…。暑い中廻った中通りの塙、須河川、白河。

行き慣れた場所ながら、このソーシャルネットワークを目的に改めて訪ねて回った、いわき…。そこでのいろいろがよみがえる。
 
そこで語られた言葉、そこで拾ったまだ知らなかった体験、そこでふれた、ふくしまのいろいろな心…。そのわずかだろうが、いまSmart City FUKUSIMA MOVEにそれらが集められている。

MOVEのfacebookページ掲載したMOVE放送局の初回配信記事には、3日間で2000名を軽く来れる人たちがアクセスし、まだ増え続けている。

配信放送の中で、最後にいった言葉。MOVEがやろうとしているのは、ふくしまの人々の言葉を通して、ごく普通に生活するふくしまの人々の心の声を集めることだ。
 
そして、それを原発事故後の放射能や風評で苦難にあるふくしまだけの問題にせず、この国の地域、国そのものの、さらには、世界の至るところにある地域といういうものの問題としてとらえ直し、考えることだ。

言い換えれば、ごく普通の市民の生活から地域、社会、国、そして世界を観ることだといってもいい。
だからこそ、サイト名を日本語ではなく、英語表記にしているのだ。

MOVEの考えや活動に理解を示し、えこひいきというちょっと引くかもしれないコンセプトでも協力しようと参加してくれた、気持ちはあるが、決して多くはない人々の思い。しかし、それを深く、丁寧に、そして確かに形にしていくことで、これからの時代、次の時代へつなげる、心のバトンを渡したい。
 
いつか、それがあったことが、そういう取り組みをしたことが、あるいは、それを提案し、形にしてくれた団体があったことが、次の自分たちの生きる力やヒントや勇気の小さな種になってくれれば、それでいい。

言葉集めは、じつは心集め。それは、ふくしまだけ、日本だけに通じる思いではない。それが唯一、国境や言葉を越え、民族や宗教、政治や制度を越えて、人々がつながるよすがになる。

オレたちは辞書があって初めて、世界のいろいろな人と会話をし、それをコミュニケーションに変えていけたのだ。人々の心集めのプラットフォーム。それは、ネット上の新しい辞書。