秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

夢追い人の旅

そこに生きる人の思い…というのは、厳密いえば、そこに生きる人にしかわからない。
 
生きるということは、人それぞれにある苦しみや悲しみ、そして喜びを人それぞれの作法と流儀で引き受けていくということだからだ。

しかし、生きるということは、決して自己完結的なことではない。この世に生を受けるということが自分ひとりの力ではないように、人が生きるということはだれかのなにかの力をもらっている。
 
いわば、生きるということは、だれかになにかに借りをつくり、そして、その借りをまただれかになにかに返していく…ということでもある。
 
自分のことを振り返ってみても、借りばかりで、返していないもの、ことの方が実に多い。それでも生きることを許され、かつ、映画や舞台や福島支援の活動を続けていらえるのは、オレがそうしたことを通じて、借りてきたいろいろなものをいつか返してもらえる…と回りが信じてくれているからだと思う。

だからこそ、つくりたい映画や舞台に取り組むほどに、福島を通じて伝えたいメッセージのための活動に邁進するほどに、ときとして、くじけそうな気持ちも支えてもらっているのだ。
 
果たしたい約束はいくつもある。果たしたい夢はいくつもある。それがなくては、おそらく、借りているものの大きさに、オレは簡単につぶされてしまっていただろう。
この数日、Smart Cityに寄付、協賛の声掛けをしてもらう方や仲間たちにお願いに回っている。その一方で、来月仮設SNSとして概要が見られるようにするための作業も進んでいる。と、同時に、映画制作の準備も少しずつだが取り組み始めている。個人的には書きかけの原稿を終わらせるべく、頭のスイッチを切り替えようとしている。

なにかで、恩返しをし、約束を果たす。そう考えれば、時間の使い方も人との時間の過ごし方もひとつひとつがますます大事になってくる。

今月末近くから来月初め…また福島弾丸トラベラーが始まる。それは借りを返すための夢追い人の旅だ。