秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

安心したまえ

船や飛行機の免許をとったことのある人は知っているだろうが、航空術・航海術に六分儀は欠かせない。
 
太陽の位置と水平線の位置から、自分がいま地球上のどの緯度にいるかを割り出す道具だ。いまやGPSが当たり前の時代に、そんなものを学ぶ必要なんてないのに…と素人は思うだろう。
 
だが、16世紀に開発されたこの道具。沿岸や陸地が見えない航路を行くための資格が与えられる免許には義務づけられている。
 
なぜか。それは、コンピュータには不利不足が生じるのを当然と考えているからだ。航行中、なにかの障害や事故で全電源喪失という事態がないとはいえない。バクやウィルスでGPSが使えないということは、いまの時代、不思議ではない。

そのとき、頼りになるのは、やはり、コンピュータもない時代、船の航行と安全を守った磁石と六分儀。しかし、この六分儀も手作りの道具。つくったとき、そして、使ううちに誤差が生まれる。
 
そこで、六分儀による緯度計算には、最初から、それぞれの六分儀の機差はいくつと指定がある。六分儀の機差を測定しているのだ。それを計算に入れて、緯度を測る。これも正確に緯度を割り出すための経験と知恵が生んでいる。

昨日、オレはすっかり土曜日と思い込んでいた。それもその日にそう思ったのではなく、数日前からそう思っていた。やたら、問い合わせや電話、メールが飛び込む。年度末でみんな休みに仕事してるのだ…などと思い、今朝までそう思っていた。

それが、FBに朝の挨拶を掲載したとたん、今日が土曜日だと気づいた。このところ、曜日より、日で動いていたせいもある。だが、それ以上に、あれこれ忙しいことの方が大きい。いつの間にか、オレの体内時計に一日分の機差ができていた。
 
しかし、いざ、そうだとわかると、一日分の時間を得した気分になる。オレの体内時間では、今日が日曜だから、もう明日には再びダッシュしなくてはいけない。それが24時間も余裕をもらった感覚。

実は昨日、待望のカメラとデッキが届き、そのセッティングに夢中になって時を忘れていた。そこに、あれこれ仕事やMOVEでやる会津ツアーの件、同時開催のITセミナーの後援手配の件、そして、いまからスタートするSNSネットワーク事業のシステムとデザインのフォーマット作業などが重なり、時間が相対性原理のように、超忙しいあまり、かつ集中するあまり、時間を通常の2倍遅い速度に感じてしまったのだ。

台本もそうだし、現場にいるときもそう。そして、SNSネットワーク事業のようにゼロから立ち上がるプランニングや段取りを考えているときもそう。時間が別の流れになってしまう。また、そうならないと、いい仕事ができない。
 
ある意味、そういう生活をしているオレが掃除をかかさず、週一の洗濯を怠らず、定期的な運動をなまけず、病院にも月一度はいき、かつ、ファッションに気を使い、スキンケアや香水にもこだわっている…というのは奇跡的なことなのだ。

やさぐれているか、そんなことはどうてもいい!と叫んでいるかのオレらしさからすると、それはほとんど裏切りだw

ということで、一日得をしたので、また、あっちの世界へ行くことにしよう。では、みなさん。ご機嫌よう。地球の危機にはまたやってくる。安心したまえ。