秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

でかい誕生日祝い

滞っている案件がいくつかあって、いろいろと気を揉むこともあるのだが…

福島の支援協働事業で、いくつも、何度も、これまで思い通りにならないことに直面し、遭遇し、奥歯を噛み堪えながら、それでも、肝を据えていろいろなことに対峙し、決して、そこから降りない、引かないという決意だけを確かめて…
 
人をうらまず、人をにくまず、人を押しのけず、少しずつでも前へ進もう…そうしてきたこともあって、なんとか、いまやらなければいないこと、片付けておかなければいけないことに自分の気持ちを振り向けている。

いわきから始まり、昨年から福島県全県に活動を広げようとしてから、ずっと、いろいろなことを学ばされたし、自分の中にある、これまでの考え、概念や思想を鍛えられた。立ちはだかるものが大きければ、大きいほど、人はそれを生かすことができる。

1995年頃から、それまでの仕事を変え、社会問題や教育の問題をテーマにした映像作品を多く手がけるようになり、かつて、自分が劇団を主宰し、芝居をやっていた頃の立ち位置へ、制作の軸を再生してから、ずっと思い続け、かつ、いろいろな人との出会いの中で、学習し、概念化し、同時に体系づけていったものの、ひとつの確認作業として、東日本大震災はあった。

それをそろそろ、ひとつの形にして、まとめていこう。そのために、今年のMOVEの活動があり、自分の映画づくりや舞台づくりの仕事があるような気がしている。

劇団をやっていた頃を振り返ってもそうだが、いま思うと、よくもまあ、年3回公演などやれたものだと思う。しかも、資金があるわけでも、知名度があるわけでも、有力な人や団体の支えがあるわけもない中、からからになりながら、それでも舞台にしがみつき、何事かを伝えようとしていた。

東宝にいたときには、いろいろな看板が使えそうになりながら、自分からそれを降りてしまった。
 
やはり、オレはなにかの図式に乗って、物をつくることのできる人間ではない。稚拙と笑われようが、無理だと押しとどめられようが、自分とそこにいる仲間やスタッフとつくりあげる、小さな真実の方がはるかに大事なのだ。

どのような苦難や試練があっても、なにかの図式にのってしまったら、そこでえらえる真実は実に矮小で、浅薄で、重みのないものにしかならない。かといって、自分や自分たちでつくろうという新しい図式が、稚拙でいいとも、幼くていいとも、未熟であってもいいとは、一切、思わない。
 
厳しく鍛錬され、苦難や試練の中で鋭く磨かれなければ、小さくとも真実にはなりえないからだ。だから、オレの演出は厳しいし、台本にもうるさい。スタッフにも一流を求める。当然ながら、年齢とともに、その塩梅は心得られるようにはなってきたが…

月末へ向けて、あれこれ、慌ただしくなる。それまで片付かない案件があることで、少しだけ時間をもらっている…その間にやっておかなくてはいけないことが、きっとあるからだ…
 
と思っていたら、MOVEの仲間のいい人代表のKOさんが、これまでのMOVEのデータをひとまとめにして、「乃木坂文庫」とFB上のファイルにしてくれたw その文学的なタイトルに、実は、どきりとした。書きたい…書かなくては…。その衝動がそのネーミングをみて、突き上げたからだ。
 
KOさんが、オレの誕生日にくれた、でかい誕生祝いw ファイト!