秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

間違わない選挙の方法

疲れや混乱、義理や人情、これまでのつながりや関係、あるいは自分の都合や自分への執着…そうしたものの渦中にいると、いろいろなものが見えない、冷静に判断できないということが起きる。
 
恋愛などを考えてみればわかる。大人の恋なら、打算や駆け引きばかりはやっていられない。しかし、若いうちや大人でも精神的に幼い人は、いろいろな思いに振り回されて、確かに相手をみつめることができなくなる。恋は盲目といってしまえば、それまでだが、心豊かで、ほっとする恋というのは、そうした盲目の中にあるうちは得られないものだ。
 
今回の選挙。かつて民主党を応援していた浅い人々は、裏切られたと自民党回帰をいう人もいる。結局は揺り戻し。つまりは、振り回されている。あるいは、いまの民主党自民党とそう変わらなくなったのだから大連合をやってしまえよともいう。
 
では、本来の民主党を貫こうとする国民の生活が第一にいけばいいじゃないかと思うと、小沢がキライだからいやだという。これはもう政策ではなく、感情論だ。
 
一方で、橋下や石原だったらなにかやってくれそうだ…と期待する声がある。どうもわからない。民主党が政権をとったときの国民はもう少し、変化を望んでいたはずだ。いまの日本維新の会は、まるで、小泉がやった自由競争社会のシステムやかつての自民党がやっていた政策の復活に過ぎない。
 
首相の職に耐え切れず、総理を投げ出した、安倍晋三は、その反省の弁もないまま、また、戦後日本の民主化を否定して、憲法改正自衛隊の国軍化を言い出しす始末。不況と格差と震災の中で、人々がそんなことより、いまやってほしいことがひとつも見えていない。それなら石原や橋下の日本維新の会と合流すれればいいのだ。
それでは自民党の地盤が使えないし、組織票もつかえない…結局は選挙のために自民党ということにすぎない。
 
あれこれアジア諸国に物議をかもし、国際社会の流れに逆らう姿は、普通の頭脳があればわかるものを、政治的にも、国益からも不利だということがわかっていない。

が、しかし。ほかの政党も信頼性という点では、そう大差ないし、政治家というものを信じられない…といういのが多くの国民の正直なところだろう。
 
こういうとき、投票にいかない…という人もいるが、それでも選挙権は行使すべきだ。そのあとの政治がダメになったとき、子どもたちにオレはこう判断したという責任はとらなくてはいけない。

このところ、ちょっとのんびりしていたこともあって、ふと思ったことがある。政党は信じられない、かといって候補者の人柄まではわからない…そうしたときは、まず、単純に、謙虚で、低姿勢な人を選ぶことだ。自分の政治家としてや政党人としての反省を最初に言葉にする人…そこから選べばいい。
 
他の政党を批判して勢いをつけたり、いままでの自分の歩みをすべて正当とする人はやめておくことだ。
 
なぜか。反省や謙虚さ、低姿勢な人、被災地や格差で困っている人に心を寄せられる人は、もし何か政治で失敗があれば、そこからまた立ち戻れる。
 
日本の政治家は対人口比からいえば、アメリカの国政の政治家の倍以上いる。ひとりあたりに年間かかる費用は2億円ほどにもなる。欧米では、PTA並みに政治家で食べることが目的ではなく、実業を持ち、奉仕として人々のために政治家である人が圧倒的に多い。貴族文化がその背景にある。

横柄な人、口さがない人、威勢のいい人、よくしゃべる人は、ともかく、選ばない。それさえあれば、なんとか選挙を間違わない。