秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

大正解

提出日に合わせて、いつまでに事前打ち合わせ…というのをいまの仕事だとほんとんどこちらで設定できる。
 
30代のサラリーマン時代は得意先や相手の事情を優先するから、ほとんどこちらの事情は抜きに、先方にすべて合わせていた。それが仕事というものだとどこかで決め込んでいたからだ。さすがに仕事が同時期に5本、10本と重なるとスケジュール調整をお願いすることはあったが、それも平身低頭だった。
 
独立してからも基本、その姿勢は貫いた。しかし、次第に仕事の付き合いが深くなってくると、こちらの仕事の忙しさも考慮して、相手も調整にのってくれるようになっていった。ある程度、経験と年齢を重ねるうちに、いいものをつくるための時間を先方がくれるようになったということもあるだろう。
 
過重な労働やスケジュールはいいことばかりではない。だが、20代後半から30代は、限界をこれる仕事に取り組んだ方がいい。その年齢だからできるムリと、その年齢だからその多忙さの中で学ぶこともある。また、失敗があっても忙しいときは、くよくよなどしている暇がない。それがまた、失敗のときの対処法も身につけさせてくれる。

最近はそうした仕事は、映画の脚本書きと大物の原稿書きくらいのときだけになっている。今年は、それがこれから始まる。大方、そういうときは、書き物からは離れた仕事をやるか、情報収集に励む。しかし、福島支援の事業にかかわってからは、そこの時間が書類書きや段取り作業にとられている。ま、それはそれで、次の缶詰状況の前の気分転換にもなっているのだが…
 
金曜日から、それが予想外で、段取り作業を放り出して物書きをやらなくてはならなくなってしまった。仕事でいえば、予定していない書きもの作業が突然依頼されたような状態。だが、締切り週明けすぐということもあり、ほかの作業を考えると、土日までにあらかた片付けないと間に合わない。
 
T大病院教授秘書のTと約束していた日本酒の会の集まりをドタキャンし、先週から始めた、ボクシングのトレーニングもキャンセル。はちまきして、作成作業。いやいや、久々時間との勝負作業。なんとか今日の昼に大方片付ける。さすがに、今日の夜は少し休ませてもらうことにしようw

 
人との会議や打ち合わせ、何かを進行するための段取り作業といったプロデュース作業では、ひとつひとつにこだわりはない。現実に即して動いていくしかない、人の動きが関係してくるからだ。口も立つw。だから、一見器用そうにみえる。
 
だが、何かまとまったものを書く、映像の現場にいて監督をやる、イベントの現場でディレクションをやる…といったときは、まったく、それ以外のことがやれないし、考えられなくなる。自分からそうしようとしているのではなく、15歳くらいから身についてしまった、これはもう習性だ。
 
日常の時間がすべてとまってしまうのだ。自分がつくろうとしている世界の中だけを意識が浮遊している。それを中断するものは、どんなに大事なことでも受け付けない。
 
来週もおそらくその状態が続く。先週、点滴を打ったのが大正解w