秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

マイ縄跳び

MOVEのメンバーでもあり、イベント開催地の東京ミッドタウン檜町公園のある赤坂のじもっちーでもある、T。奴がやんちゃなチーマーから抜け出すきっかけになったのはボクシング。
 
数日前、赤阪界隈の寄付金集めや協賛金の件で、これも地元在住でNPO法人代表理事のYくんと打ち合わせのあと、雑談していたら、Tがやっているボクシングのレッスンの話になった。
 
「今回は30人も応募があって、そのうち3分の2は女性ですよ」という言葉に、間髪入れず、「オレ、やる。ボクシングやる!」w。新しくなにかをやる、きっかけなんて単純なものだ。「いやぁ、オレ、秀嶋さんに言おうと思ってたんすよ。ジョーやるんなら、ほんとにボクシングやりましょうよって」。
 
オレがあまりに勢いよく「やる!」といったものだがら、同席していた人のいいYくんも「オレもやりますよ」とつられてしまったw ということで、Yくんと二人してTのレッスンに通うことになった。
 
どうもTの話を聞いていると、オレがやっていた剣道やフェンシング(サーベル)とボクシングは共通点が多い。小学生のときやった空手にも共通する。いずれも格闘技だから、当然といえば、当然。
 
一見、感覚人間で感情から動くように見えるTだが、じつは、論理的な人間だ。まさにレッスンは理論と経験をうまく結びつけて、素人にもわかるように工夫している。レッスンを始めて8年。試行錯誤の中で、たどりついたメソッドなのだろう。からだで覚えられない年齢のいっている連中には、論理的でわかりやすい。
 
しかし、小学生以来と思うが、2分間の縄跳びでも苦しいし、続かない。動きは激しくないが、インナーマッスルを鍛える基本訓練はそれなりに負荷がある。
 
人に指導されながら、できないながら素直に指示に従い、からだを動かすといのは、やはり、気持ちいい。流れる汗が、いい汗だと叫んでいる。いい汗というのは、拭ったときの顔がじつにすっきとしている。まがりなりに、剣道や乗馬をやってきた人間として、いい運動、いい汗とはそういうものだと思う。

社会である程度の年齢になり、仕事をこなし、周囲に多少なりとも影響を持つ立場になると、未知のことを素直に学ぶ…ということが少なくなる。だが、いくつになっても、その素直さは忘れてはならないことなのだ。
 
歳下であろうが、苦労の違いや経験の違いはあろうが、ひとつことで自分より確かな専門性のある人間には、教えを乞う、道を尋ねるという姿勢はなくしてはいけないと思う。
 
オレがオレが…とか、オレは年上だのだから…とか、ふんぞり返っている奴は、歳を重ねるほどに、その軽薄さや愚かさが周囲の人ににじむ。つまり、見透かされる。ああ、こいつは歳はいってるが、大した人間じゃない…そう見限られてしまう。自分のそんな傲慢さや驕慢さを糺してくれるのは、年齢を重ねると年長者ばかりではなくなる。
 
若い連中の言葉に素直に従い、行動する。その姿勢がなくては、自分の傲慢さや驕慢さを変えてはいけない。年長だから優秀な人間などひとりもいやしない。未知なものを知る人はいくらでも自分のまわりにいる。それへのリスペクトを持ち続けられる奴が、いつまでも、未知を楽しめ、心を自由にしていられるのだ。
 
さて、先生のアドバイスに従って、これから縄跳びを日課にしよう。マイ縄跳びをさっそくゲット。ひとつ、生活の中の楽しみを増やしてもらった。ありがたい。