秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

家族の風景

ものいう舎弟のSが超肉好きで、かつ都内くまなく焼肉屋を探索してるというのは、長い付き合いの中でも知らなかった…
 
オレの誕生祝いをかねて、新婚の奥さんを紹介してくれた場所は、肉好きならだれもが知っているという某焼肉店麻布十番で待ち合わせしたので、十番なのかと思いきやそこからタクシーで拉致されるw
 
しかし、ま、なんとうまい肉だったこと。しかも最高級の和牛を使いながら、値段はサラリーマンでもたまの贅沢なら届かない金額ではない。
 
おそるべし、○○界隈。界隈というのは、どうやらSの説明によると、この一帯、値ごろでうまい有名焼き肉店が集まっているらしい。確かに、乃木坂にある超有名店のステーキハウスなどとまったく同格かそれ以上の肉を使いながら、うまいし、安い。
 
そのうまさに奥さんの顔が超ほころんでいる。奥さんも初めてつれてこられたらしい。初対面の人間に気遣いが深くて遠慮がちになる方らしいが、Sのいうとおり、実にこまやかな人だった。
 
Sが何かにふと手を伸ばそうとすると、手元が器やグラスにふれないように、さりげなく胸元に手を差し出して、かばっている。こうした気遣いは、幼い頃から訓練されていないとすぐにできることではない。それに、何より、おしいものを口にしたときの正直で素直な笑顔がいい。清純な人だ。が、酔うと、おもしろいらしい。
 
いい歳まで独身だったSが、奥さんにするなら、この人と決めた理由がわかったような気がした。奥さんからは、オレの大好きなマッカランまでプレゼントしてもらい、本当にSに感謝。至らない先輩なのに…とちょっと胸が熱くなる。

S夫妻と別れて、女優のUと落ち合う。待たせては…と思っていたが、おねぇさんが付き合ってくれていて、下町風姉妹会話に巻き込まれる。
いつも説教ばかりして、やさしい言葉のひとつもかけない不器用なオレなのに、バイト生活の中から、Uがマグカップを誕生日のプレゼントにくれた。

前日も午後2時から夜の10時半まで飲み続けていたが、昨夜も午後6時から11時までw 夫婦のたのしげな表情、姉妹の歯に衣着せぬ会話…
向田邦子は、女だからあの姉妹や家族の会話がかけたのだな…と思いつつ、にぎやな家族の風景にふれた夜…
 
寒さに縮こまる時期…やはり、家族というのはどこか温かなものだ…