秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

牙は自分に向ける…

昨日は、酒の残るからだを奮い立たせ、港区の土木管理課占有係へ。
 
手続きを踏まなくてはならないのが行政。大いわき祭の港区行政窓口は、赤坂支所協働推進係と土木課、本庁の土木管理課占有係。備品提供の窓口は、防災係・管財課。そして、これまた別の場所になる麻布支所の食品監視第一係、いわゆる保健所…。公園の管理は東京ミッドタウンマネジメント…。
 
赤坂地域住民に根回しをするには、赤阪九丁目町会。チラシの配布やポスターによる告知は赤坂界隈の全自治会…。
 
出店関係の調整はいわき市観光物産課だが、まちづくりビューローに声をかけても出店がなかった分、それぞれの業者と直接やりとして、保健所への申請書類を集めなくてはいけない…赤坂から出店してくださる店の申請も。
 
とつらつら書いてきたのは、泣き言をいうためではない。行政同士のつながりや行政が主体となるイベント事業をやるのに、こんなに手間はかからない。市民が金もないところでそれをやろうとすると、こういう手間暇がかかる…ということをいいたいのだ。
 
どこかに一本化された窓口があってもいいものを…と思うのは、オレの身勝手だろう。だって、市民の小さな力でこれだけのイベントをやろうとするところは、きっと、いわき市にも、港区にもない。前例なしの取り組みは通りにくく、手間暇がかかるようにできている。スポンサーがみつけにくい理由もそこにある。
 
この国も地域も、人も何事か新しいこと、いままでにないことをやろうとすれば、そういうことに直面しなくてはいけない。
 
そういうことに経験値のない人が多いから、対応に困惑するということもある。また、こうしたイベント構築の経験や普段から企画マネージメントの経験がなければ、ネットワークも限られる。手を貸したくても、貸せない…ということが人にはある。それを批判しても仕方ない。
 
最初に道を敷くのは、だれにでもできることではないかもしれない。しかし、一度、道か敷かれれば、その道を大きくし、整備し、人々が歩きやすい道にすることは、できる人がたくさんいる。大事なのは、歪な道でも、まず、通すことだ。
 
ある普通のお坊さんが、険しい崖道をあるく村人がたびたび命を落とすのを見て、途轍もない時間をかけて、岩を削り、道をつくった実話がある。いまの工作機械をつかえば、簡単に通る道。それをノミ一本でコツコツと貫通させた。しかし、その距離は驚くほどの長さではなかった。いま考えれば、些細な努力でしかない。しかし、そのことで救われたいのちがあり、新しく開いた流通と人の交流がある。
 
これまでにない道を拓く、一歩にしか過ぎない。それが今回の大いわき祭…。
 
だから、言葉にできないいろいろな思いが生まれてくるのは当然なのだ。そういうときに普通の人間ながらだれでも、ちょっとしたいやしが欲しくなる…わからない、わかってもらえない、わかろうとしない…そんなものに、わけもなく牙をむく。人に向けれないから、自分に向ける。
 
昨日のブログを読んだ、T子が珍しくFBに書き込みをしてきた。うさぎの心はしまっておきな!…奴らしいw