広島一色の夜
前日、スタジオで初号(映画では公開前完成した作品の第一号をこう呼ぶ)のDVDをプレスできなかったので、午前中、ハンチングをかぶり、徒歩で代官山へ。
その足で、銀座へ。年末のあいさつ代わりにと、プロデューサーのKさんとランチをする。
以前、銀座六景といって、JRがやっていた6店舗の飲食街があったのだが、そこがリニューアルして、バー、飲食もできるアミューズ空間に変わった。DJブースやビリヤードもあれば、シュミレーションゴルフもできる。ホテルような空間。ランチはバイキング形式。
Kさんは、本当に新しい情報をキャッチし、すぐに体験するということにおいて、年齢を感じさせない。さすがわ往年のIVYボーイ。Kさん、突然、「ヒデちゃんに渡すものがあった…」と、思い出したように大好きなトスカ―ナのワイン、バローロをくれた!立場が逆だ。
Kさん、オレがバローロを大好きなのを覚えていてくれたのだ。いつもなにかと相談に乗ってもらい、お世話になっているのは、オレ。本当に恐縮。でも、超うれしいクリスマスプレゼント。ありがとうございます。
なんだか、仕事で自分の力の足りなさを感じたり、しかし、こうして仕事をやらせてもらうことのありがたさに感謝したりと、いろいろあったこのひと月。それを励まされたような気分で、本当にうれしかった…。
素材を担当のCプロデューサーに渡し、年末のあいさつをして事務所へ。なんだか、しばらくCさんと会えないとなると妙にさびしいのはどうしてだろう(笑)。
夕方、東映の若手プロデューサーのKWさん、この間音付をやってもらった音効のKNと赤坂のさっちゃんへ。
広島出身のKWさん、以前、REDでハマと知り合い、互いが広島出身ということで盛り上がった。赤坂にある、アルベルトご用達の広島焼きのさっちゃん。そこを知ってから、同郷のKWさんを誘って、飲もうと前々から話していた。ならばと、ちょい病んでいる音効のKNも誘ったのだ。
おみやげの広島焼きをひとつ焼いてもらい、コレドへ。Mさんの奥さんMちゃんは、広島、三原の出身。が、さっちゃんのママにいわせると微妙に三原はお好み焼きが関西風らしい。
実際、Mちゃんは広島焼きがそれほど好きではないといっていた。ので、本当の広島焼きをと持っていったのだが、Mさんは、「うまい!」と平らげてくれたが、どうもMちゃんは、その表情からまだ苦手なよう。
赤坂塩野で年末のお届けに塩羊羹を買ったついでに、大福を買っておいて正解。Mちゃんにはきっとそっちの方が好物だと読んだ。
お礼にと、Mさんから、Mちゃんの祖母が送ってくれたというデべラとでいう柳カレイを干したさなかをもらう。これにはハマが大感動していた。
広島一色の夜。そういえば、日本最高齢のS監督も広島出身。その孫、Kが遅い時間にはいけるかもといっていたが、店を出てしばらくしてメール。
「まだ飲んでるかな????」
「もう閉店してるだろ。オレたちも解散した」
「あれ~」と、悪代官に襲われる町娘の返信を返す。
寝る直前まで広島一色の夜。