仮装パーティの帰り
朝から一日、年末のあいさつに外回り。ということで、スーツにトレンチで出る。
途中、いくつか年末のあいさつのアポイントをとり、夜、久々、ハンナのばばあの顔を見にいく。
どうも気持ちがなえるとばばあの顔が見たくなるのは、おふくろティストになぐさめられたいからか…。例によって、こぶくろや酒粕、せんべい、新年の集まりの景品にでもしてと、高級織物の財布やらなにやら。
結局、バックにあふれるほど、あれこれくれる。まさに、おふくろが生きているとき、あれこれ詰め込んだ段ボールをよく送ってくれていたことを思い出す。
ばばあの店で勢いがついて、コレドへ。比較的静かで、Mさんとあれこれ語っていると、大人風の落ちついた女性が、Mさんとだべり始める。遠慮していると、Mさんがその女性を紹介してくれたのだが…。
女優のTさんではないか。霧島れいかと並び、一度仕事をしてみたいと思っていた女優さん。まさか、こういう形で出会えるとは思っていなかった。Mさんに感謝。
酒の酔いもあって、饒舌になってしまい、隣のスペースで芝居をやっていた仲間や同伴のお客さんたちと一緒だったのに、Tさんには、大変失礼なことをした。久々、酒の酔いで、KYをやる。
友人のキャスティングプロデューサーのSがCXの仕事をしていた頃、Tさんと同じ、Sオフィスに所属する人気男優Aと付き合いがあったということもある。また、Tさん、舞台をずっとやっていて、年下ながら、小劇場全盛の頃のことに詳しい。まして、大学の後輩。
彼女が所属していた学生劇団はよく知っているし、うちの劇団に顔を出していた後輩連中もよく知っている。そんなこともあって、珍しく気が緩んでしまった。
しばらくすると、京女優がふらりと現れる。その頃には、完全に出来上がっていて、京女優をいじりまくりながら、やつと何を話したか、ほとんど覚えていない始末。
実は、ほとんどヤケ酒状態だったのだ。ときには、そういうときもある。
とはいえ、いつも、そういうときに京女優がいて、いじりまくっているのだから、京女優にとっては、たまったものではないだろう。
ということで、昨夜は人迷惑な夜をやってしまう。やはり、スーツ姿は心によくない。
「仮装パーティの帰り?」そういったのは、Mさんの奥さんのMちゃん。確かに、仮装はよくない。