秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

戦場に戻らなくては…

撮影初日。収録が予定通り進み、夕方にはバレる。
 
翌日からロケセットでの撮影になり、ゆっくりできる暇がないからと、口実をつけて、早い時間にコレドに顔を出す。
 
しばし飲んでいると、Mさんが現れ、やがてT電力のNさん、そして、最近、早い時間に顔を出すようになった、K。
 
そろそろ帰ろうと思ったのは、10時半。Kの登場で12時。9時には自宅に戻ろうと思っていた、オレの軟弱な心は、1時間ほど飲んだところで、揺らいでいた。
 
戦場へ向かう前の戦士の休息?
 
ほどんどの女たちから聞かれる。「食べるの早いよね? どうして?」
 
オレは、頬張りながら、さらりと答える。「すぐに戦場に戻らなくてはいけないからさ」
 
女たちは、けげんな表情で尋ねる。「戦場?」
 
オレは、頬張ったメシを飲み込み、答える。「戦いの合間をみつて、いま食事をしているのさ。食ったら、すぐに戦場に戻る」。
 
そこで、女たちは、爆笑する。だが、オレは、至って、本気なのだ。いま、目の前にある時間は虚構。
 
見えない時間が、オレの時間、オレの現実…。