秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

雨の音を聞きながら

しばし休肝日。
 
振り返れば、21日から連夜で飲んでいた。連絡業務や今週の段取りを終えて、あとはだらりと過ごす。
 
しばらくやっていない運動をと思ったが、午後の雨。外苑のイチョウ並木は、もうだいぶ前から、銀杏のあの独特の癖にあるにおいが漂っていた。もうしばらくすると、色づいたイチョウの中を歩ける。
 
秋の都心で一番、美しい場所。オレはそう思っている。中国の北京でも、マンハッタンでも、ゴールデンオータムといわれる季節。外苑のイチョウ並木は、まさに金色の絨毯の上を歩いているような気分になれる。
 
イチョウ祭りの期間、休日にふらりと訪ねる。毎年、そこで、長崎五島のげんこつというさつま揚げを食べ、有田焼きの店をのぞくのが楽しみなっている。
 
そして、いつも、オレがこうしてイチョウ並木を愛し、イチョウ祭りをささやかな楽しみに秋のひと時を過ごしていることをだれが知っているだろうと、ふと思う。あと、何度、この風景をひとり楽しむことができるのだろうとも、思う。
 
そんなことを思いながら、雨の音を聞きながら、NHK大河を見る。この間のシンポで、日本近代の空白は、歪曲し、抹消された龍馬の「船中八策」から学ぶことができると語った。
 
その後の秩父困民党事件、足尾銅山事件、板垣の自由民権運動…。市民運動の基本ともなった「船中八策」。実現されていない、龍馬の思いは、いまもこの日本に、世界に、ある。