秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

アンティークに包まれて

12日からオヤジの様子を見に、姉と同居している佐賀へ。
 
12日夜は、佐賀市郊外の武雄温泉に宿泊し、昨夜は佐賀市内、佐賀城のお堀脇にあるニューオータニに泊まる。
 
武雄温泉は、母の育ての父が警察官との結婚に反対し、家を飛び出した母がまだ19歳のころ、しばらくひとりでいた場所。父は26歳だった。警察官の巡査の薄給で、母の家出生活を面倒みていらしい。
 
そのかいあって、父と母は結ばれた。その後の人生は母にとって、そうたやすいものではなかったが、得がたい人生を生きたと思う。
 
宿泊した旅館は、その母が家出して住んでいた部屋の前。旅館はもう100年の歴史があり、先代の経営者が創業100年にちなんでと100年前のアンティークを集めている。銀盤オルゴール、蓄音機、復刻版の洋書、和書。オーセンティックな空間とその趣味は一級だ。
 
写真は後日公開するが、英文洋書のラインナップは、オレが感動するものばかり!
英文科出身のの血が騒ぐ。
 
こんな時間と道具に包まれていたら、きっと、世界のことも、国のことも、社会のことも考えず、とうにイギリスか、アイルランドに飛んで、英文学の世界に埋もれて一生を終わっていただろうに‥
 
苦難のいまと向き合い、周囲や人を悲しませているよりは、まだよかったのだろうか。などと、ふと思う。