朝のリレー
阿佐ヶ谷に住んでいた頃、北口の新しい道路開発に合わせて、道沿いに当時としては、超センスのいいカフェがあった。「バナナ・フィッシュ」。その店で何度か遭遇したことがある。
何かを大仰に語るのでもなく、かといって、詩が好きだという限られた人間にだけわかる言葉でもなく、だれの心にもしっかり伝わると音とリズムで、この世にある大切なもの、失ってはならならい人の思いを静かに、伝え続けている。
シェークスピアのその以前の遥か昔から、詩と演劇と音楽は、深いつながりがある。
瑣末な言葉の一つひとつでも、社会へ、国へ、世界へ発信でき、それがもっともっと大きなイメージを創造する力があることを、演劇も映画も示す力が、実は、ある。