秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

お彼岸

昨日は、頼まれていたお彼岸イベントの進行のお手伝い。
 
赤坂で、仏具、葬儀品の製造販売をやっているKさんが、オレがつくる、先祖との対話をテーマにしたポエムが気に入っていて、オレの詩に合わせて、パワーポイントでイメージ映像を編集する。これが、春の彼岸から恒例化している。巻き込んだのは、Kさん。
 
今回は、それにオレが以前、制作した映像作品も合わせて上映することになった。20代のときに、何十億という借金と一緒に親から事業を受け継ぎ、苦しんだり、悩んだりしながら、借金を10分の1まで減らした。その辺の、親から受け継いだもので、ぬくぬくしている二代目、三代目とはわけが違う。
 
しかし、その苦労を感じさせない。いつも笑顔と元気がいっぱい。実に謙虚だが、経営者らしく、上手に人を巻き込み、自分のイメージをきちんと実現していく。その優秀なプロデュース能力と人柄に乗った。
 
午後から始まり、片付けを終えたのは、夕方近く。自転車でとんぼ返りすると、残っていた自主作品の編集作業。今朝3時までかかって、大作の編集を終える。
 
忙しい中、ボランティやこうした仏教行事の手伝いをするなど、十年ほど前までのオレなら想像もつかなかった。
 
仕事が忙しい。トラブっている。資金繰りで頭がいっぱい。体調が悪い。などなど、あれこれ理由をつけては、誘いも断わっていたし、自分の仕事自体が、社会貢献を目指しているものだがら、自分の仕事という場で、利他のための何かができればいいだろ、くらいにしか考えていなかった。
 
それがいろいろ思うところもあり、自分から積極的にそうした名もない、末端の活動に身を置くようにした。そのうち、おふくろが亡くなり、おふくろが人のためにと、身を粉にしていた記憶がよみがえり、おふくろがオレに望んでいた利他の活動を少しでも実践してみようと強く思うようになった。
 
すると、いろいろと悩みや苦難があっても、すがすがしい気分になれることを知ったのだ。周囲の連中はそうは思ってはいないかもしれないが、毒舌や罵詈雑言をいいながら、時として、自分のあり方を深く振りかえるということもできるようになってきた。
 
その思いを詩にした。
 
 
ありがとうの言葉を
いえる私にしてくれた
あなた
 
苦しみも悲しみも
みんな ありがとう
そういえる私にしてくれた
あなた
 
あなたが教えてくれたこと
それは、今度は私が
ありがとうを
だれかにあげること
 
みんなが善き友にとなり
ありがとうをつなぐこと
 
そんな簡単なことが
ずっとずっと
わかりませんでした
 
あなたが教えてくれた
ありがとうのバトン
それはすべてのいのちの願い
地球の 宇宙の願い
 
あなたへのありがとうが
それを教えてくれました
 
ありがとう

 
涙もろい、おふくろは、きっと、またうしれくて泣いている。