秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

だし巻き

どうも、疲れがピークにきている。ような気がする。

肩、背中、腰、足と、オレがひどい凝り性なのはよく知られている。かつて、広尾にあるオリンピック選手やプロの現役アスリートたちのケアを担当しているスポーツマッサージ店にいっていた頃、ま、暇なときは、男4人がかりでほぐさなくては、追いつかないほど。

いまほぐしておかないと、病気で死にますよ。よく知るオーナーは、そう脅して、オレを日参させた。

柔道をやっていた女性マッサージ師と二人で、つんぐほぐれつ、オレが「うっ…」とか「あっ!」とか、呻き声を上げるものだから、店では笑いのネタになったくらい。

だから、忙しいときは、心がけてほぐすようにしている。運動不足が一番の要因だから、運動も心がけていたが、この4ヶ月、自転車に乗るくらい、ほとんど運動らしい運動をしていない。それでいて、忙しかったから、身体がガチガチ。

まして、40歳を過ぎると、疲れが二日後、三日後にどっとくる。丁度、撮影を終えて二日経った昨日、疲れはピークに。前日の深酒も利いていた。

昨日から不調。だが、編集を休むわけにもいかず、中山式で背中をちょいほぐすと、PCへ向かい、また、疲れると中山式でほぐすという一日。

身体がガチガチになるたびに、おふくろのことを思い出す。

うちは、父の長身で細身の体型を姉がもらい、母の太りやすく、凝り性の体質をオレがもらった。ちょっと身体をさわられるだけで、くすぐったくなるオヤジとは、真逆で、おふくろは、若い頃から、10円のお駄賃でよく、姉やオレに肩をもませた。

リベラルな宗教活動をしていて、身体が疲れていても、睡眠不足でも、自分が相談に乗っている、悩んでいる人や困っている方がいると、早朝でも、夜でも飛び出していた。それでいて、オヤジがうるさかったから、家事は一切、手を抜かなかった。

超お嬢さん育ちだから、料理は決してうまくなかったが、いつも手料理で、惣菜屋やできあいの物を買ってくることはなかった。若い頃、オヤジが死にかかって、苦労した経験があったからだ。できあいのものを買うのは、もったいないが口癖だった。

それでいて、仕事で疲れているだろうからと、オヤジにマッサージをねだることはなかった。見かねたオヤジが「オレがやってやる」というと、嬉しそうにしていたのを覚えている。

体調の悪いなかでも、ドラマの編集は、不思議なものでやれる。ドキュメントやマニュアルものなら、ムリ。やはり、ドラマは編集のやりがいがあるし、楽しい。が、また、それが、身体をガチガチにする。視神経を酷使するから。

そんなことをふと思ったり、考えながら、ガチガチで編集をやっていると、ふと、だし巻き卵が食いたくなった。なぜ、だし巻きなのか。たぶん、小町の自前の料理を写真で見させられてから、ずっとだし巻きが食いたいと思っていたからだろう。

それに、おふくろは、茶碗蒸しとだし巻き、それにカレーライスだけは料理が上手だった。カレーはオレの好物で、卵料理は、偏食だったオレが唯一文句もいわず、食べる料理だったし、おふくろの好物でもあったから。

だし巻きではないが、今朝、市販の白だしのつゆと調理砂糖で、スクランブル風にして、だし巻き?を食べる。だし巻き用のフライパンがうちにはない。が、味はうまい。分量など計算しなくても感覚でやれるのは、やはり、炎の料理人。

当然、備え付けの電気コンロではない。ボンベ式のガスコンロを使っている。編集が終わるまでは、これでがまん。