秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

惣菜屋探しのひきこもり

編集のオフラン作業を終えて、編集シートを起こす。

来週末には、別作品の自主の撮影に入る。10日は夜、秀嶋組スタッフ会議。それまでに、3本の台本のカット割を出しておかなくてはいけない。8日は、いま編集している作品の編集打ち合わせがある。

逆算すると、土曜日中に編集シートを起こし終えておかないと、やばい。ということで、道行人々の姿を遠くに眺めながら、ある意味、オレのようなタイプの人間には、とてもしんどい、単純作業。大方の監督は、助監督やアシスタントにやらせる作業だが、こうしたこと、オレは人にまかせることができない。

シートを起こしながら、テロップの間違いや編集で気づかなかったこと、見落としていたことに、はっとなることがあるからだ。もちろん、編集のラッシュを確認するときに気づけばいいことなのだが、それでは、単純作業を助監督やアシスタントがやる意味ない。

前に進んでいる作業を、完成近くなって後戻りさせることになりかねない。それでは、彼らがかけた時間と労力が無駄になるし、オレにとっても、結局、仕事が増えるだけ。

ということで、昨日は、再びのひきこもり。

この間、MKちゃんにもいったことだが、この部屋、ひきこもっていてもストレスがない。ある意味、作業に没頭できる。クリエーターらしく彼女は、エレベーターを下りた瞬間、「ここ、好き」と思わずつぶやいた。部屋をみたら、確信したように、「いい。前よりずっといい」。

リエーターならば、きっとオレと同じ感覚を感じとれる。

だが、生活感覚の面では、その分、これまでの場所とは雲泥の差。それを承知で選択しのだが、電気コンロのちまちました火力にいらだち、オレがいう3点セットのトイレ、バス、洗面所にストレスを感じる日々は変らない。

ここに移ってから、カレーだの、鍋などは、ためしにつくったが、焦げ目のつけられるオーブンがないせもあるが、得意のニョッキのグラタンも、魚の煮付けもやっていないし、焼き魚も数えるほどしか焼いていない。

調理環境が整っていないから、だんだん、わずらわしくなり、まともなものをつくっていない。このとろこ、うどんやパスタ、ラーメンばかり食っている。忙しいのもあるが、調理環境が簡単なものしかつくるなと、どこかで拒絶している。

単純なものになればなるほど、炭水化物ばかりになる。メタボの騎士の妊娠三ヶ月の腹はへこむ気配もない。ちょい忙しいのもあって、風邪をひくわけにもいかず、このところの天候の激変で、止まっているウォーキングやジョグ、ストレッチもやれていない。

その点では、意図してストレスをためまいと、運動を怠らなかった前の環境の方がよかったかもしれないが、ものづくりの仕込み作業をやるのには、この上ない部屋。

近くにミッドタウンはあるが、いまいち手作り惣菜のうまい店がないのが、かなしい。仕事に没頭したら、メシはどうでもよくなる悪い癖が、ますます増大しそう。

それでもいい作品がつくれるなら、その方がいい。