秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

渡辺謙の言葉

江ノ島に息子と岸壁釣りにいくと浜松町さんからメールをもらう。

湘南界隈に住む親子は、気軽に釣りにいけるからいい。小魚数匹釣れたという写メも送ってくれた。週末企画書書きでどこにもいけない、オレには、海のにおいのする、楽しいメール。

江ノ島をよく知っている人間には、浜松町さんのコメントで、すぐにその風景や風のにおいまで、イメージできる。

ま、いまの鼻かぜ状態では、そうそう外出するのも、人に会うのも、移すといけないので気がひけるから、企画書書きと風邪がぶつかったのは、不幸中の幸かもしれない。

なんでも、イガは、先週に続き、また扁桃腺を腫らし、今度は、高熱を出してしまったらしい。今朝、相方のKが、ハロウィンの衣裳をイガが用意できない状態という連絡をくれた。律儀さは、夫唱婦随(笑)。

今日の夜は、毎年恒例のRedハロウィンパーティなのだが…。

イガは体調不良で参加は無理。ハマは、親戚のおじさんの容態がよくないらしく、この週末は山梨に見舞いにいくといっていた。ベティは、結婚ラッシュが続いていて、確か、埼玉の方で二次会のパーティがあると話していたような気がする。イワは、美容師の弟子たちの勉強会。オレも企画書の見通しがつかないと、参加が難しい。

コワ常連のほとんどが参加できない状態になっている。重なるときは、重なる。

昨日は、異常な暑さ。この時期の陽気とは思えなかったが、今日もそれなりに暖かい。本当に数年前とは気候が急激に変ってきている。

ガソリン税をやめて、その一部をCO2削減のための地球環境税にしてはという試案が民主党政権から出て、自民党は公約違反などと、息巻いているが、マジ、きちんとした対策を考えなければいけない時代を迎えている。政権の揚げ足とりを考えている暇はない。

臨時国会が始まり、論戦はこれからだが、自民党は相変らず、ネガティブキャンペーンのようなことや政策の揚げ足取りのようなことしかやっていない。まるで、55年体制の頃の社会党のノリだ。民主主義に支えられた、真の二大政党制など、まだまだ、覚束ない。

こんなテイタラクでは、自民党は本当にやばい。

今朝、先週末封切りになった、『沈まぬ太陽』の映画の番宣で、渡辺謙の追っかけ取材の番組が放送されていた。日本の政治家に物申すという意見原稿を東京新聞に寄稿していたのは、知らなかった。海外で生活していると、日本の国のことが心配になる。渡辺謙はそう語っていた。

若年性アルツハイマーを題材にした、『明日への記憶』という作品をプロデュースする中で、彼なりに感じたこと。人々の生活、社会の現実に遭遇して、見えてきた世界があるという。

自身、急性白血病と闘い、仕事と向き合う姿勢が変ったこともあるだろうが、映画を工場の中だけでつくってよしとするのではなく、それを観てもらう人々の生活の苦しみや困難を学び、ふれることで、自分たち映画人が工場の中で、何をつくらなくてはいけないか、何を人々にメッセージとして伝えなくてはいけないかを考えるようになったという。

社会派といわれるテレビドラマや映画が、おちゃらけ映画に押されている昨今。こうした映画魂を持った俳優が、自ら、社会へメッセージを発していることは素晴らしい。

渡辺謙がいっていた。

「あの戦争も、自分たちに日本人は、本当の意味で自ら検証はしていない。『硫黄島…』をつくったのは、アメリカ人で、アメリカの手によって検証はされていても、日本人自らが、あの戦争を検証していはいない。しかし、もう、それを日本人自身の手できちと検証すべきときが来ている…」

社会貢献プロジェクトの企画書を書いているせいもある、戦後日本の政治経済の問題点を批評する評論本を書いていることもある。そして、あの戦争を舞台にした舞台、映画をつくろうとしている思いもある。

渡辺謙の言葉が、強く胸に刺さった。