秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

久しぶりの突然の女

ボランティアの原稿書きをしていたら、久々に突然の女。

新宿御苑界隈で、女友達と食事をし、表参道に出て、神宮前、青山界隈を散策しながら、歩いていたら、乃木坂に来たので、友達がカントクに会ってみたいというので、いまから会えませんかの電話。突然の女といえば、ベティ。

部屋着で原稿書きをやっていたから、だったら、事務所に顔を出せよと返事をし、待っているが、なかなかこない。酒やらなにやら買い物でもしているのかと思ったら、方向音痴、地理の読めないベティ、自分のいる場所を乃木坂と勘違いし、実は、西麻布にいたという。

聞けば、外苑交差点のところで、外苑西に下り、青山墓地下の人気のない道を歩いて、西麻布の交差点まできていたのだ。

お腹いっぱい食べて、腹ごなしのつもりで、あちこち歩いたらしく、酒も買ってこず、各自お茶。それに歩きつかれていて、ほっと茶屋に寄った雰囲気。

こちらも、原稿書き残っていたから、ビールをちょい嘗めした程度で、茶屋話。

同伴の友人は、一度Redにも来たことがあるらしく、また、ベティからRed人間模様、観察風景を詳細に報告されているようで、カントクの話を聞きたいというのが主な目的だったらしい。

最近、恋愛のしかたを忘れてしまったと、ブログに書き込んでいたベティは、相変らず、ふんわりそんな状態。それを話の切り口にして、恋愛について、あれこれ教授する。

同伴の友人、自分でもあれこれ考えることがあるのか、生活や心がすかすかの状態ではいい恋愛なんてできはしないというオレの話に身を乗り出す。

ベティには前々から語っていることだが、仕事がつまらない、おもしろなく、やる気がでない、結果、毎日の暮らしに喜びがないという状態で、その穴を埋めるように、だれかと恋愛しても、それは恋愛とはいえない。

そういうときの恋愛は、本気で付き合いたいという相手には、心の空洞があるときだけ、必要とされる失礼きわまりない恋愛だし、心の空洞を埋めたいだけで、相手を探す異性は、他の異性にとっては、都合のいい異性、都合のいい女。かっこうのターゲットだ。

女性も男性も双方が心の空洞を抱えていれば、それは共依存関係になり、腐れ縁のようにずぶずぶの恋愛しかできないし、DVの温床となる。イタイ恋愛、一方的に支配と隷従の関係にされながら、そこから抜けらないという、もはや、恋愛とはいえない、もたれあいになる。

つまりは、自分の生活が生き生きしてなければ、いい恋愛はできないということ。だれだって、自分の人生を一生懸命生きている人間には、魅力を感じる。それがわらかないおバカが、外見、収入など、あれこれつまらない属性に振り回され、ちゃらい恋愛らしきものしかできない。

心が空洞、すかすかの状態で、もし恋愛をする、異性と付き合うなら、そのすかすかを埋めることを一緒になって、考えてくれる異性。とりあえずは、すかすかの寂しさを抱きしめてはくれるけど、それだけではダメだよ、一緒に考えて、がんばろうよと、視線を前に向けてくれる、人間だ。

本人が女性なら、それは、男らしい男。女性の心の弱味につけこみ、調子よく口説くような男にろくな奴はいない。要は、ダンディズムだ。

同伴の友人は、興味深々。まじオレの話を聞いていた。そして、社内恋愛は難しいですか?と訊いてくる。婚活はつまらないという話からそうなった。

最近、婚活などというおバカな男女の出会いが流行になっているが、これも商業主義に乗せられているだけ。さも婚活していないと自分が取り残されるような強迫観を植えつけている。

社内恋愛でもそうだが、自分の限られた狭い世界の中だけで異性をみる、異性を学ぶ、選ぶというのは危険度が高い。しかし、それすらもないから、安全に相手の履歴、生活、収入、学歴など属性を担保にして、婚活をやる。だが、そんな肩書きを担保にした恋なんて、生まれるわけがない。生まれたとしても、物理的契約がリストラや倒産、自身の不祥事などで反故にされれば、そんな担保、何の値打ちもない。

そんなことをやる暇と時間があったら、自分の趣味を磨く、何かに挑戦し、会社やなんとか相談所、出会い系などというデジタル空間に逃げないで、実際の生活の違う世界から、いろいろな出会いを創造することの方がよっぽどいい。

そんなこと、ベティにはさんざん話しているのだが、ほんわり、のんびり、ぼんやり、ふんわりのベティ。いつまでも、夢見る夢子さんみたいになっている。

つまらない恋愛でごまかすくらいなら、やることは同じなのだから、即ベットインのセフレ関係に徹するか、そうでないなら、期間限定でも、マジ楽しい恋愛だけをやるか、どうしても即結婚を考えるなら、それなりに、自分の生活を糾すということをやらなくてはいけない。

しかし、そのどれにつけても、インテリジェンスがあり、ダンディズムがあり、ユーモアのセンスがあり、依存傾向のない男。女性をきちんと女性として扱い、かつ、一人の人間として尊重できる男。それを軸にしていれば、どんな男女関係でも、相手がソフトランディングしてくれる。

おやおや、それって、オレ? で爆笑。ついでに、いつものように下ネタのりに持ち込もうと、この間ベティに買ってやった網ストッキングの話を持ち出す。

初見の同伴の友人は、やや戸惑い気味の雰囲気もあって、オレとベティのノリを不思議な関係のように見ていたが、大丈夫だったのだろうか。

二人、帰った後、原稿に戻り、ふと思ったが、オレは、マジ恋愛相談所とか、指南所の看板を出した方が仕事になるのではないか…。よろず相談だと、枠がはっきりしないが、恋愛を入り口にして、あれこれ語った方が、聞き入っている人間の反応がはっきりしている。

うちの新しいビジネスモデルとして、マジ検討しようかという気になった。これも、突然の女のおかげ。