教育的指導
うちの音効(映像に音楽や効果音を付ける作業)スタッフは いま 日本映画のヒット作や話題作の多く
を手掛けているSとその弟子のK
素人にはわからないだろうが うちの作品制作のスタッフは 日本映画界ではトップレベルの連中が
オレの主張や考え 生き方に共感して ぶつぶついいながら 破格のギャラで やってくれているのだ
Sとは もう20年以上の付き合いだが まだ無名だったその頃 こいつは売れっ子になると確信した
奴は奴で 仕事であれもこれもと器用にひとりでこなすオレに
秀嶋さんらしい こだわりだけでやれば もっといいのに と苦言をくれた
その弟子Kは もう独り立ちして 奴も映画作品をずいぶん手掛けているが オレの仕事だと
むきになってがんばってくれる
ある大作を手掛けて 終わった後 オレの教育作品をやってもらったのだが
その打ち合わせをやっているとき あんなつまらない仕事に比べたら
監督の作品の方が はるかにおもしろいし やっていて楽しいですよ といった
いまは クズな センスのない映画が多すぎる
ものづくりはセンスだ
相手の仕事のよさ 力量を見抜く力だ
よりこうすればよくなる と刺激し それに的確に反応する
瞬発力と理解力 そして 技術だ
しかし それらの大もとには センスがある センスなければ 最初っから話にならない
そういうスタッフと出会うことは 舞台でも映像でもなんでも 心地いいし
わがままなオレのような表現者は そういう連中がいないと 仕事ができない
実は 腹の底で いつも感謝している 頭を下げている
センスを同じくするというのは それほど重要なこと
昨夜 酒豪編集者のRと 今度出版しようとしている本の企画で打ち合わせをやった
いつになく ビシバシと激が飛ぶ が しかし 編集者らしく これは私の趣味ですけどね
と反論の余地を与える が なんとかRの主張を 堅固なオレの心に注入したい
それがわかる
作品に対して 真摯であること 頑なであること
気概と根性のオレのいい面と それで損をしている面とを 奴は すっかり見抜いている
だぶん オレに欠けているものが わかっているのだ
普通の奴なら もっと反論したり いやいやそうではなくと
得意の が しかし を連発していたと思う
しかし 奴と意見をかみ合わせるために あれこれ話していると こちらにも発見があるし
整理ができる
そして 実際 この間の別の企画が 奴と話していて整理できたように
今回も 整理ができた
これも 互いのものづくりのセンスの問題なのだ
Rからのオレの構想への教育的指導は 実に的をえている
打ち合わせの後 例によって酒好きのオレたちは Norikoも連れていった魚河岸日本一で飲む
この間 Norikoを連れていったとき
Youのオヤジさんの 焼鳥Yoshiの話をしていたのを覚えてくれていて
オヤジさんと馴染みの店長で板前さんが いい感じの当てをサービスしてくれた
また これがうまい
いい感じで酔ってきたところで 今度はオレの生活面 プライベートなことで Rから教育的指導
うむうむと これも鈍感なオレの気づかない点をビシバシ突いてくる
だが 教育的指導に疲れてしまったのか 当初 バクバク飲んでいたRの酒が止まる
酔うと酔拳状態になるRが 珍しくそうなっている
外に出るとオレも 珍しく足がふらついている
きっと また かなり飲んだに違いない
Rとものづくりやあれやこれや話していると つい飲み過ぎる
オレには 教育的指導をしてくれる奴が少ない その中でRは貴重な存在だ
オレのこれからの作品づくりには 欠かせない存在だ と思う
オレの構想や企画 台本を形にするセンスのいいスタッフはいるが
構想や企画そのものに からみ 苦言を呈してくれるスタッフや仲間はほとんどいなかった
いても それを具体化するために動ける能力のある人間がいなかった
しかし Rには そのセンスがある
周囲の人間には よくいっているのだが Rとは作品づくりを通して きっと
長い付き合いになる と思う
Rの教育的指導を受けながら
メタボの騎士は白馬にまたがり よりよき作品づくりのために 人々のために
そして 愛のために 奮戦するのだ
を手掛けているSとその弟子のK
素人にはわからないだろうが うちの作品制作のスタッフは 日本映画界ではトップレベルの連中が
オレの主張や考え 生き方に共感して ぶつぶついいながら 破格のギャラで やってくれているのだ
Sとは もう20年以上の付き合いだが まだ無名だったその頃 こいつは売れっ子になると確信した
奴は奴で 仕事であれもこれもと器用にひとりでこなすオレに
秀嶋さんらしい こだわりだけでやれば もっといいのに と苦言をくれた
その弟子Kは もう独り立ちして 奴も映画作品をずいぶん手掛けているが オレの仕事だと
むきになってがんばってくれる
ある大作を手掛けて 終わった後 オレの教育作品をやってもらったのだが
その打ち合わせをやっているとき あんなつまらない仕事に比べたら
監督の作品の方が はるかにおもしろいし やっていて楽しいですよ といった
いまは クズな センスのない映画が多すぎる
ものづくりはセンスだ
相手の仕事のよさ 力量を見抜く力だ
よりこうすればよくなる と刺激し それに的確に反応する
瞬発力と理解力 そして 技術だ
しかし それらの大もとには センスがある センスなければ 最初っから話にならない
そういうスタッフと出会うことは 舞台でも映像でもなんでも 心地いいし
わがままなオレのような表現者は そういう連中がいないと 仕事ができない
実は 腹の底で いつも感謝している 頭を下げている
センスを同じくするというのは それほど重要なこと
昨夜 酒豪編集者のRと 今度出版しようとしている本の企画で打ち合わせをやった
いつになく ビシバシと激が飛ぶ が しかし 編集者らしく これは私の趣味ですけどね
と反論の余地を与える が なんとかRの主張を 堅固なオレの心に注入したい
それがわかる
作品に対して 真摯であること 頑なであること
気概と根性のオレのいい面と それで損をしている面とを 奴は すっかり見抜いている
だぶん オレに欠けているものが わかっているのだ
普通の奴なら もっと反論したり いやいやそうではなくと
得意の が しかし を連発していたと思う
しかし 奴と意見をかみ合わせるために あれこれ話していると こちらにも発見があるし
整理ができる
そして 実際 この間の別の企画が 奴と話していて整理できたように
今回も 整理ができた
これも 互いのものづくりのセンスの問題なのだ
Rからのオレの構想への教育的指導は 実に的をえている
打ち合わせの後 例によって酒好きのオレたちは Norikoも連れていった魚河岸日本一で飲む
この間 Norikoを連れていったとき
Youのオヤジさんの 焼鳥Yoshiの話をしていたのを覚えてくれていて
オヤジさんと馴染みの店長で板前さんが いい感じの当てをサービスしてくれた
また これがうまい
いい感じで酔ってきたところで 今度はオレの生活面 プライベートなことで Rから教育的指導
うむうむと これも鈍感なオレの気づかない点をビシバシ突いてくる
だが 教育的指導に疲れてしまったのか 当初 バクバク飲んでいたRの酒が止まる
酔うと酔拳状態になるRが 珍しくそうなっている
外に出るとオレも 珍しく足がふらついている
きっと また かなり飲んだに違いない
Rとものづくりやあれやこれや話していると つい飲み過ぎる
オレには 教育的指導をしてくれる奴が少ない その中でRは貴重な存在だ
オレのこれからの作品づくりには 欠かせない存在だ と思う
オレの構想や企画 台本を形にするセンスのいいスタッフはいるが
構想や企画そのものに からみ 苦言を呈してくれるスタッフや仲間はほとんどいなかった
いても それを具体化するために動ける能力のある人間がいなかった
しかし Rには そのセンスがある
周囲の人間には よくいっているのだが Rとは作品づくりを通して きっと
長い付き合いになる と思う
Rの教育的指導を受けながら
メタボの騎士は白馬にまたがり よりよき作品づくりのために 人々のために
そして 愛のために 奮戦するのだ