秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

社会を変える志向性

大きく社会を変えようとするとき…そこにはいろいろな考え方、方向性、多様性が見える。
 
社会のことに限らず、会社の経営においても、仕事の質と内容においても、個人の生活においても、人とのつながり方においても…それは同じだ。
 
迷いも生まれれば、不安もよぎる。その分、意味ない余計な調査や聞き取りにおわれ、暗澹たる気分に襲われるときもあるだろうし、あまりに選択肢が少ない、あるいは多すぎる…というところで人は立ち止まる。
 
立ち止まるとなお一層、迷いや不安は増大するし、焦燥感、苛立ちも襲ってくる。
 
それでもますます、方向性がみえなくなる…ということが起きる。
 
といった状態にいまのオレたちの国、地域、生活はある。
 
とすれば、簡単なことで、余計な斟酌はすてて、立ち止まらないことだ。立ち止まっていいとこはないのだから、多少、ズレや歪みはあっても、あるいは常軌を逸していようが、進むしかない。
 
それによって、失敗や挫折もあるが、進むべき方向性や志向性がはっきりする…相互の熱意を確認し、醸成できるということがある。
 
音声収録の世界で、志向性の強いマイクとそうではないマイクがある。あるひとつの音のみの収録を目指すのであれば、志向性。そうではなく、その場の空気感も含め音取りしようと思えば、志向性のないマイク…
 
志向性のないマイクは音をもとめて、竿を振る必要はないが、志向性の強いマイクは音を求めて竿をふらなくてはいけない。つまり、振り回すことで、志向を見つけるのだ。やってみないと志向性がみつからない。
 
昨夜は、FB親友のKさんの会議室を借りて、NPO法人認可前、認可後をにらんでのMOVEの行動研究部会会議。
 
煎じ詰めた計画をきちんとつくって、上意下達式に役割分担するという形から、部会メンバーが議論して志向性を求め、その志向性が妥当かどうかを全体で議論してまとめる…という形への大きな方向転換の第一歩。

この方法で最初に取り組むのはITセミナーだが、東京で考える以上に被災した地域でのニーズは実は高い。簡単な取材や聞き取りではみえないが、みんなが停滞した池に石が投げられるのを待っている。

人々にあるポテンシャルを引き出す…そして、それを形にする。それには取り組む側の志向性がいる。

これまでの範例やモデルはどうでもいい。迷いに振り回されないためには、自らの志向性にこだわりを持つことだ。