船中八策（せんちゅうはっさく） - 秀嶋賢人のはてなブログ

この数日、午前中の天気がよかったので、欠かさず運動。一時間半の歩行禅とストレッチ、軽い筋トレで、ぐっしょりになる。

午前中のシャワーと洗濯も、日課になってきた。夕方、取材を受けるので、念入りに掃除。探し物発見！　念入りに掃除はするものだ。

銀行との連絡業務や自主作品の最後の作品『女性の人権シリーズ』のフライヤーが上がり、HPに掲載したりで、オフィス業務をこなす。夕方の雑誌取材までわずかばかり間ができたので、最近、耳から離れなくなった、「忘れらたBIG　WAVE」にまつわる思いをブログに綴る。

これを機会に、村娘がやってるように、好きな音楽のことを綴ってみるのもいいかもしれない…。などと思いながら、書き上げた頃、突然の女から電話。

仕事の打ち合わせが乃木坂であり、どこかお薦めのランチは…と、尋ねてきたが、時間は２時半過ぎ。ランチは終わってるぜ。B＆Bで、ベーグルでも買って、時間まで、カフェ秀嶋で珈琲でも飲んでいきな。

ということで、ベティがオフィスに立ち寄る。メールはもらっているが、会ったのは、この間のワイン酔い以来。イワがベティに電話で、カントク、オレたちのこと、忘れてるんじゃない？　とこぼしていたという。ま、奴らしいジョークだ。なんたって、奴はベティを通じてしか、オレに連絡できない（笑）。

しばし、ベティといつものおバカな会話。人が多いとぶっちゃけできない奴は、あまり知られてないのだが、超いっちゃってる発想の持ち主。クリエーター向き。奴の、秀嶋ユニオンをつくり、みんなでロゴ入りのオーバーオールを着ようという話にバカ笑い。

ベティと入れ違いに、人権擁護団体の雑誌の取材を受ける。といっても、立正佼成会で顔なじみのYさん、Sさんと、初対面ながら、箱根で著名な美術館を保有する宗教団体の、気さくなHさんたち。

全日本仏教会、日本キリスト教協議会、新日本宗教団体連合会に加盟する63の宗教団体で構成する人権に取り組む連合会議、「同宗連」のインタビュー。毎回、人物を取材するコーナーがあるらしい。

オレが人権啓発作品を手掛けるきっかけ、現在取り組んでいる仕事、そして、宗教者への願いや思いを問われるままに語る。いま取り組もうとして映画の企画書も渡し、協力依頼。

終了後、乃木坂界隈では、一番上品な割烹料理店「淡々菜」へ。

数ヶ月前まで、「志門」という名だった店。オレも一時期よく顔を出していた店だが、来店したのは、たぶん二年ぶりくらい。久しぶりにくると、関西というより関東風の割烹に変っていた。

高知の地酒、「船中八策」を飲む。坂本龍馬が、暗殺される前、海援隊の船で移動中に、新政府の骨格と政治体制のあるべき姿を示した文書の名。

「船中八策」は、現在の日本国憲法と全く同じ。国民主権が基本になっている。

龍馬暗殺の大きな要因になったといわれている。新政府の覇権をねらう連中は、龍馬の進み過ぎた考えを怖れたからだ。それに、閣僚名簿に龍馬自身の名がなかった。国民主権などという考えを持った、力のある人間が在野にいたら、自分たちの政権が危ない。

龍馬暗殺は、薩摩藩大久保利通、西郷隆盛が指示し、薩摩藩の剣法、示現流の達人が実行したとうのは、すでに一部歴史家やNHKのドキュメンタリーで検証されている。

日本近代の相克は、ここから生まれ、公民ではなく、皇民社会を形成してまった。オレたちの国は、このときと、1945年、敗戦後の日米安保条約締結のときの２度、市民社会の形成と自国のアイデンティティの確立に失敗している。

なんてことを話しながら、心地よい酔い。午後から語り続けの一日。