秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

いやしき人々

人語に劣るとは、日本郵政西川社長の更迭問題。

元凶は、表舞台に顔を出していないが、自身の経歴や実績に異常なこだわりを持ち、ライバルはどのような手段でも蹴落としてきた、あの竹中平蔵だ。

学者の立場で、さんざん、自公連立政権の財政運営を批判し、批判しながら、私に任せれば、見事景気を回復させてみせると、大見得を切った。つまり、批判は批判ではなく、自分という存在を強くアピールするために、権力へおもねただけ。目立つことで、政権の信頼を得ようとしたのだ。それほどまでに、権力の中枢に入ることに、執着を見せた男。

簡保の宿問題で、旧郵政省の官僚意識が改善されていない事実が明らかになったが、今回のドタバタの本質は、そこにはない。

かつて小泉政権を支えていた、オリックス宮内義彦CEO)と日本郵政の社長西川善文(元三井住友銀行頭取、三井住友ファイナンシャルグループ社長)、そして、竹中平蔵(元総務大臣)の三者の癒着を隠蔽するためのものだ。具体的にどういう利権が働いていたかは、まだ、定かではないが、簡保の宿売却の際の明らかに異常ともいえるオリックス優先の入札のやり方をみれば、大方の察しはつく。

つまり、竹中が総務大臣になった当時から、西川の社長就任は規定の事実だったし、そのことによって、オリックスに大きな便宜が働くことは、宮内も了解していたはず。

アメリカからの圧力による金融の自由化という荒波を財界に認めさせ、規制緩和によって財界が辛酸を嘗める現実を容認させるために、竹中は、影で様々なバーターをやっていたに違いない。その証拠に、都市への一極集中をさせ、海外の投資ファンドで国内の大手不動産が潤うように、不動産バブルを意図してつくった。トヨタなど自動車関連企業の収益を上げさせるために、日本経済の外需依存型に拍車をかけた。

それで生まれたのが地方の疲弊。商店街や地方中小企業の破綻。そして、内需軽視の外需依存による、現在の大不況だ。

さらには、雇用市場では、働く人の意識によって働き方の多様性を創造するという詭弁をつかい、賃金の圧縮ができるように非正規雇用を自由化した。そこに生まれたのが現在の格差だ。

竹中がやったのは、自分が財政をやれば、景気がよくなったと政治家や国民に対して、装うために、アメリカ政府の意向に従い、日本を売っただけ。そのバーターで、庶民生活をどん底に突き落とし、金融や外需依存型企業に異常ともいえる利益を生み出しただけなのだ。

そのいやしい根性が、結局、財界からのバーターの要求に応えるさもしさになり、自分の間違いを認めない執着が今回のようなドタバタ劇を生んでいる。宮内が入札結果にこだわらず、とっとと簡保の宿問題から撤退したのは、そこに執着すすれば、ボロが出ることがわかっていたからだろう。竹中よりは一枚上だ。

鳩山邦夫の更迭で、簡保の宿問題が闇に葬られるのは、必至。

西川善文は、三井住友時代から、かなりヤバイことをやってきている。中小企業の融資の際に、リスクの高いデリバティブ商品を融資条件にしていたり、楽天のTBS乗っ取りでは、楽天証券の取締役もやり、かつTBSの外部監査役もやっていて、楽天にTBSの内情を流していたのでないかと疑われている。そんな人間が、日本郵政という国民最大の預金残高を預かる会社の社長になっているのだ。

麻生は西川の更迭を一旦は決めていながら、竹中が小泉に泣きついて、小泉周辺から強い圧力が麻生にかかった。結果、首を切られたのは、西川の日本郵政社長としての不適正を叫んだ鳩山だけということになった。暴かれては、自公全体がヤバイことになる。ヘタをすれば、小泉がやってきたことのアラが出て、政権そのものを根底からひっくり返すことになる。まだまだ、首相という利権にしがみつきたい麻生は、だから、折れた。

検察や警察官僚をどう動かしているのかは知らないが、竹中と公明党には、司直に独自のルートがあるに違いない。でもなければ、簡保の宿問題は、とうに、検察の捜査の対象になっているはずだからだ。

敵対する政治家、学者、評論家を葬り去るには、司直の力を借りるのが一番手っ取り早い。さもなくば、マスコミなどを使い、情報操作をすることだ。

こんないやしい政権を許してきたのは、もちろん国民。小泉の詭弁に躍らせれ、竹中のいやしさに気づけず、郵政選挙で自公独裁を生んでしまった。しかし、それにもまだ気づけず、小泉神話にしがみついている輩がいる。それも、情報操作の賜物だ。

オレのブログも、だれかに目をつけられているらしく、アクセス数は以前と大差ないのに、どんどん有名人ランキングからずり落ちている。にほんブログ村にも登録してあるのだが、こちらは、以前と変らず映画俳優・監督総合ランキングで40位前後で、さほど変化がないのに、リスミーだけが異常な低下だ。

たぶん、今回のブログでまたぞろずり落ちる。いやしい奴らは、さもしいことを平気でやる。正しいことを言われて、それに反論することができないからだ。

それを楽しみにしよう。