秀嶋賢人のはてなブログ

映画監督・NPO法人SocialNetProjectMOVE理事長

生きていた、Mさん夫婦!

昨日は、さすがに寝たのが午前3時頃だったから、いつもよりはるかに遅い午前10時に起床。

土曜日のマッサージが利いたのか、ハマのお好み焼き会が利いたのか。50肩の痛みがずいぶんやわらいでいることに気づく。で、日課になっているブログの更新。途中、久しぶりにメシを炊いて、納豆と卵で、あったかごはんを食べる。なんか久しぶりのまともメシ。

オレは、さばの塩焼き、味噌汁、漬物、納豆、卵があれば、すごい豪華と思う人。さばは、なかったし、味噌汁もつくらなかったが、それでも十分。当たり前の、質素な物を食うのが一番、うまい。が、週に一度くらいしか食わない。毎日だったら、オレは飽きる。たまだから、質素簡潔のありがたさがわかる。

更新を終わった頃、RYから前日の御礼のメール。お互いケータイ機能に弱くて、電話番号を交換したものの、メルアドまで送れず、PCのメルアドを知らせておいた。さすが、自分で会社やってる奴。約束を忘れず、しかも、休日の午後のいい時間に、メールをくれた。大人だ。

で、「いまお前のこと、断わりなしにブログに書いたぜ」と脅しともとれるメールを送る。しばらくして、母にも知らせます!の感激のメール。よかった、よかった。ハ、ハ、ハ、ハ! 一件落着!と、黄門さま風に笑っていたら、ふと、今日、芝居に来て!と熱烈メールが来ていたことを思い出す。

乃木坂のコレドで、確か二度くらいしかお会いしていなのだが、静岡の磐田で、声優のスクールや劇団をやっているSさんから、連休前にメールをいただいてた。コレドで2度目の公演をやるので、もしも、もしも、時間があったら! とすげぇ、遠慮しつつ、ものすごく来て欲しそうな感じのメールだったのだ。

間違いなく、オレが率先して観に行くような内容の芝居ではなかったし、もしSさんと話をしておらず、あのメールをいただいていなかったら、まちがいなく行ってない。しかし、オレのHPやブログも読んでるふうのSさんは、秀嶋さんに観てもらえるような芝居ではないのだけれど、とエクスキューズが入っている。そういうふうに出られると、実は、オレは弱い。仕事が入っていれば、別だが、乃木坂の眼と鼻の先にいて、行かなければ、男が廃る。と、オレは、思ってしまう。で、慌てて、コレドへ。

連休中、店の改装をするので、オーナーのMさんたち夫婦は、Mさんの憧れの地、ポルトガルへ急遽旅に出ていた。それは、Mさんのブログで知っていたのだが、その途中からHPにアクセスできない。数日経ってもその状態。毎日、ブログを更新しているMさんが、しないはずもなく、あまり頻繁には顔を出さない、オレのような客にとっては、つまりは、音信不通状態。

Mさん本人のブログでも、オレはポルトガルで死にたい、なんてガキみたいなことが書いてあったし、これは、もしや、店の経営でいつも泣き言ばかり書いているMさんが、ついに、憧れのポルトガルへ旅立ち、そこで、檀一雄の霊とか、何かが降りてきて、奥さんを道連れに、リスボンの海に入水でもしたのではないか、いやいや、松本清張風に、そのまま失踪し、名前を変え、実は、マドリッドの片隅で、ひっそりとバーを始めたりしてと、想像をめぐらしていた。

もしや、コレドにいったら、店の入り口は、竹で×字に封印され、入るべらかず、みたいな赤字の張り紙でもしてあるのではないか。そんな想像をし、実は、ワクワクながら、店にいくと、何ことはない、普通にやっている。カウンターには新人バーデンダー君だけだったが、奥の厨房に、Mさんの奥さんの姿が見える。声をかけ、死んだかと思ったぜというと、他でもそういう噂をしている奴らもいたらしく、バカ笑い。新人バーテンダー君も一瞬、疑ったようだった。

Mにはめられた。きっとそんなことをオレとか、常連の連中が噂するのは読んでいたに違いない。ウケねらい。実際は、IT系音痴のMさんが、契約期間が切れて、更新するのを忘れていたか、もういいやみたいに、放っておいたのだ。で、しまったと思ったけど、それも余興とシナリオに織り込んでしまった。みたいな感じ。とオレは読んだ。

芝居が終わって、出てくると、オレをみつけたMさんが、やはり、オレが観に来るような芝居ではないのがわかっていて、「まさか、あんたが、いるとはね!!」とマジ驚く。そりゃそうだ。オレだって、そう思う。このところコレドに顔を出す時間も機会もなく、半分以上疑っていたオレは、実は、Sさんには悪いが、Mさん夫婦の失踪事件にワクワクしてきたのだ。それがなかったら、来てなかったかも。で、ひとくさり、ポルトガル入水事件の妄想を語る。

改装前の計画を聞いたときは、えっ!と思っていたが、ま、ちょいと団体用のテーブルコーナーができた程度で、コレドの空気感は変っていない。

ま、そういう妄想をオレにさせてくれるところが、この夫婦のいいところ。店の空気感は、このままがいい。あまり気取ってしまうと、オレの妄想のネタもなくなるし、つまらないありがちなバーになってしまう。

あまり顔を出さない、出せば、うるさい客の要望だが、どこかドン臭いところがないと、人も店もつまらない。