部活仲間の輪
Redの恒例 月例誕生会での 常連三銃士のひとり Red変態クラブの助さんこと ハマ
酒豪編集者Rと 事務所で 出版企画の打ち合わせをしたあと 二人で やや遅れて参加
常連三銃士のイガが 仕事で出席できず ハマへのプレゼントを 前日 RedのオーナーYouに
あずけていた
同じく仕事で参加できなかった 常連のベティとの共同プレゼント あやしい雰囲気が
よりあやしくなり いけている
イガは 仕事で 誕生会や祝いの集まりに参加できないときは いつも事前に 店にプレゼントを
ことずけていく ベティもそうだが やはり 仕事で参加できなったAも プレゼントをことづけていた
みんな 細かい気遣いをする ほんとに いい奴らばかりだ
ハマは 前 勤めていた 高級アパレル会社の元部下 女性二人を同伴していたのだが
オレが座るなり 派遣切り リストラを人権問題として 映画にしたオレに
派遣について語れという 同伴していたひとり AOさんが 来月で 派遣契約が 打ち切られたらしい
で その話と事情 彼女のこれからの仕事への思いなどを 参加したみんなで しばし聞いていると AO
さんが きょとんとなる
みんながきちっと 自分の話を聞いてくれていることに やや驚いた様子…
その時間 参加していたのは ブラジリアンのヒロ アッちゃん タミー トモ 子育ての話を
聞かせてもらっているOちゃん それに 来月Redでライブをやる 来店2度目の 女性ボーカル
アッコ それに Rとオレ 少し遅れて ニヒルな 女好きIさん
AOさんは 初めて来店した店で 初めて顔を合わせる客たちが ふむふむと彼女の話に耳を傾け
あれこれ事情を尋ね 彼女の話を聞こうとする姿に たぶん 驚いたのだろう
Redの常連たちは そういう連中だ
だれかが 自分の悩みや問題を口にすれば きちんと耳を傾ける 意見も言う アドバイスもする
だれかが 元気がなさそうだと さりげなく声をかける 気遣いをする
自分たちできることは そう大きくないが 話を聞き
それを一緒に考えるくらいのことはできる そういう心根のある奴ばかり
そんな奴らが集まる店を たぶん AOさんは見たことがなかったに違いない
そうこうしていると イモトことYが 会社のパーティで知り合ったという アスリートのボディコンデ
ィションを担当している 長身のイケメンを同伴して参加
帰りの時間を気にして 帰るハマの元部下たち アッちゃん タミーと入れ替わるように
一月ほど前 ハンナのばばあの店で知り合い 最近 顔を出すようになった Sさんが
同僚 仲間の女性陣を連れてきた
折りしも そのひとり ショウコちゃんが 今日が誕生日という で 再び おめでとうで 盛り上がる
乗ってきた Oちゃんが 忌野清志郎の『雨上がりの夜空』で シャウトすると 男常連グループは
オレも含めて 大爆裂! 下ネタも爆裂!
それに大笑いしている Sさんたちグループ
Redの男子体育部部室ノリの 汗臭い感じが 気に入ってもらえたらしい
「灯台もと暗しって こういうことよね」と 職場の近い彼女たちは 自分たちの飲み会や集まりに
これから活用しようと 話し合っている
そこに オレが大学の後輩ということもあり 説教たれているNテレビのKが やはり 部下二人を
連れて 同伴 何かふっきれたのか Kが いい感じで ノリノリ みんなを笑わせる
遅れて 常連人妻のCHEちゃん この間 「女心 男心の甲子園」で紹介した たとえのうまい アニメ
声のEIちゃんも単独参加 またまた 盛り上がる
ふと トモと話をしたのだが Redデビューは みんなバラバラだが この数年で Red常連の絆
輪が 本当にいい感じになった 本当に いい仲間になったと思う
オレもそうだが トモも Youも そして 今回のハマも こんなに誕生日プレゼントをもらうのは
小学校以来か 初めての経験だろう
仕事も違い 育った環境も違い 世代も違う 普段の生活では出会うこともなかった みんなが
何かの偶然で この店に来て だれがいい始めたのでもなく 自然と いい輪ができた
常連というと 自分の仲間内だけというニュアンスがあるが ここはそうではない
昨夜のように 知らない客が来ると 何の抵抗もなく 受け入れるし 盛り上げる
無理じいはしないが Redの仲間の輪に 初めての人でも 気の合う人は入ってほしい
だから ヒロもトモも 若手らしく サービスに努める
人はみな 子どものこと 家庭のこと 恋のこと 仕事のこと 将来のこと
いろいろな悩みや 課題を抱えている
そういうことが いやされたり 励まされたり いやしたり 励まされる 人とのかかわりが
家庭でもなく 職場でもなく まったくの他人との間にできることが いまの時代 大切なのだ
何かを語らなくても そこにいることで 少しだけ 羽を休めることができ 人の話に 何かの
ヒントやエッセンスがえられ それでいながら バカをいい バカをやり 絆を深めていくことが
いまの社会では難しい
そうした場 絆の復権が 自分の生活の中で 少しでもできないかと オレは思い続けている
下ネタから革命を! とオレが戯言のように いっているのは そういうことなのだ
派遣の話 これからの転職のことなどを AOさんが話をしているとき オレが いつもの説教モードに
入ろうと AOさんを呼び捨てにし 「お前 ちょっと 待てよ!」といつもの口癖が始まろうとすると
奴らめ 全員合わせたように 手でオレの言葉を 制御する
「カントク! まだ早い! まだ早いですから!」と制止にかかる
それが また 大爆笑となる まるで 高校の部活やクラス仲間のノリだ
そういうことがいえる できる そして 笑える
そして そうした仲間がいることに 温かいものが心にあふれてくる
人との信頼や絆を感じるというのは
そういうささいだが みんなの 心根の中にあるのだ
酒豪編集者Rと 事務所で 出版企画の打ち合わせをしたあと 二人で やや遅れて参加
常連三銃士のイガが 仕事で出席できず ハマへのプレゼントを 前日 RedのオーナーYouに
あずけていた
同じく仕事で参加できなかった 常連のベティとの共同プレゼント あやしい雰囲気が
よりあやしくなり いけている
イガは 仕事で 誕生会や祝いの集まりに参加できないときは いつも事前に 店にプレゼントを
ことずけていく ベティもそうだが やはり 仕事で参加できなったAも プレゼントをことづけていた
みんな 細かい気遣いをする ほんとに いい奴らばかりだ
ハマは 前 勤めていた 高級アパレル会社の元部下 女性二人を同伴していたのだが
オレが座るなり 派遣切り リストラを人権問題として 映画にしたオレに
派遣について語れという 同伴していたひとり AOさんが 来月で 派遣契約が 打ち切られたらしい
で その話と事情 彼女のこれからの仕事への思いなどを 参加したみんなで しばし聞いていると AO
さんが きょとんとなる
みんながきちっと 自分の話を聞いてくれていることに やや驚いた様子…
その時間 参加していたのは ブラジリアンのヒロ アッちゃん タミー トモ 子育ての話を
聞かせてもらっているOちゃん それに 来月Redでライブをやる 来店2度目の 女性ボーカル
アッコ それに Rとオレ 少し遅れて ニヒルな 女好きIさん
AOさんは 初めて来店した店で 初めて顔を合わせる客たちが ふむふむと彼女の話に耳を傾け
あれこれ事情を尋ね 彼女の話を聞こうとする姿に たぶん 驚いたのだろう
Redの常連たちは そういう連中だ
だれかが 自分の悩みや問題を口にすれば きちんと耳を傾ける 意見も言う アドバイスもする
だれかが 元気がなさそうだと さりげなく声をかける 気遣いをする
自分たちできることは そう大きくないが 話を聞き
それを一緒に考えるくらいのことはできる そういう心根のある奴ばかり
そんな奴らが集まる店を たぶん AOさんは見たことがなかったに違いない
そうこうしていると イモトことYが 会社のパーティで知り合ったという アスリートのボディコンデ
ィションを担当している 長身のイケメンを同伴して参加
帰りの時間を気にして 帰るハマの元部下たち アッちゃん タミーと入れ替わるように
一月ほど前 ハンナのばばあの店で知り合い 最近 顔を出すようになった Sさんが
同僚 仲間の女性陣を連れてきた
折りしも そのひとり ショウコちゃんが 今日が誕生日という で 再び おめでとうで 盛り上がる
乗ってきた Oちゃんが 忌野清志郎の『雨上がりの夜空』で シャウトすると 男常連グループは
オレも含めて 大爆裂! 下ネタも爆裂!
それに大笑いしている Sさんたちグループ
Redの男子体育部部室ノリの 汗臭い感じが 気に入ってもらえたらしい
「灯台もと暗しって こういうことよね」と 職場の近い彼女たちは 自分たちの飲み会や集まりに
これから活用しようと 話し合っている
そこに オレが大学の後輩ということもあり 説教たれているNテレビのKが やはり 部下二人を
連れて 同伴 何かふっきれたのか Kが いい感じで ノリノリ みんなを笑わせる
遅れて 常連人妻のCHEちゃん この間 「女心 男心の甲子園」で紹介した たとえのうまい アニメ
声のEIちゃんも単独参加 またまた 盛り上がる
ふと トモと話をしたのだが Redデビューは みんなバラバラだが この数年で Red常連の絆
輪が 本当にいい感じになった 本当に いい仲間になったと思う
オレもそうだが トモも Youも そして 今回のハマも こんなに誕生日プレゼントをもらうのは
小学校以来か 初めての経験だろう
仕事も違い 育った環境も違い 世代も違う 普段の生活では出会うこともなかった みんなが
何かの偶然で この店に来て だれがいい始めたのでもなく 自然と いい輪ができた
常連というと 自分の仲間内だけというニュアンスがあるが ここはそうではない
昨夜のように 知らない客が来ると 何の抵抗もなく 受け入れるし 盛り上げる
無理じいはしないが Redの仲間の輪に 初めての人でも 気の合う人は入ってほしい
だから ヒロもトモも 若手らしく サービスに努める
人はみな 子どものこと 家庭のこと 恋のこと 仕事のこと 将来のこと
いろいろな悩みや 課題を抱えている
そういうことが いやされたり 励まされたり いやしたり 励まされる 人とのかかわりが
家庭でもなく 職場でもなく まったくの他人との間にできることが いまの時代 大切なのだ
何かを語らなくても そこにいることで 少しだけ 羽を休めることができ 人の話に 何かの
ヒントやエッセンスがえられ それでいながら バカをいい バカをやり 絆を深めていくことが
いまの社会では難しい
そうした場 絆の復権が 自分の生活の中で 少しでもできないかと オレは思い続けている
下ネタから革命を! とオレが戯言のように いっているのは そういうことなのだ
派遣の話 これからの転職のことなどを AOさんが話をしているとき オレが いつもの説教モードに
入ろうと AOさんを呼び捨てにし 「お前 ちょっと 待てよ!」といつもの口癖が始まろうとすると
奴らめ 全員合わせたように 手でオレの言葉を 制御する
「カントク! まだ早い! まだ早いですから!」と制止にかかる
それが また 大爆笑となる まるで 高校の部活やクラス仲間のノリだ
そういうことがいえる できる そして 笑える
そして そうした仲間がいることに 温かいものが心にあふれてくる
人との信頼や絆を感じるというのは
そういうささいだが みんなの 心根の中にあるのだ